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RPAの導入前に知っておきたい2つのポイント

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この記事では、RPAのセミナや成功事例講演が出回り始めた時期に、とにかく「導入を前提にして、まずは触ってみて、知ってみよう」という思いで“失敗することも織り込み済みで”トライアルをしてみた際に表面化した3つの失敗に対して、事前に知っておいて欲しい対策をお伝えしたいと思います。

前回の記事はこちら:
RPAを“やってみた”-3つの失敗にご注意を-

対策その1“手段と目的の関係性を忘れずに”

「RPAを取り組むことは決まっている、そのために情報収集している」という方は多いと思います。これは手段が目的になりつつある状態といえますが、一概に誤りだというつもりはありません。ここではどのような状況に対しても活用できるマインドをご紹介したいと思います。

まず、手段の選定において理想を言えば“現状を把握し”“問題点を明確にした上で”“手段を選定する”ことだと考えています。問題の内容によって手段は様々です。RPAであったり別のITツールであったり、場合によってはツールの導入ではなく業務プロセスそのものの改善によって解決する問題かもしれません。大事なことは、RPAはひとつの手段に過ぎない、ということを忘れない事です。

それでも、ひとつのツールを導入する事が先行している状態は往々にしてあります。そこで改めて考えてほしい事は“そのITツール(手段)を導入する理由を明確にすること”です。これは目的になりつつある手段の、更に上の目的を設定する(再度思いおこす)ことといえます。会社の掲げる中期経営計画から戦略に落ちていく流れ、戦略から目の前の“ITツール導入というタスク”へと落ちていく流れを再認識することで、見失いがちな手段選定の理由の理解を深めます。とても定性的な話をしていますが、定量的な視点では得られない“納得感”を明確にすることも、ひとつの重要な要素です。

対策その2“適用する業務を選定する際は軸を決めること”

対策2ではRPA導入のステージに視点を戻します。適用業務を「事例でよく聞くから」、「改善要望の声が多いから」といった基準で決めてしまうと、実際にヒアリングをした際等に「あまり費用対効果が出ないのではないか」「RPAでカバーできる業務ではないのではないか」と、後から問題が出てきてしまうことがあります。この問題に対しては、いくつかの軸を念頭に置いておくことが重要と考えています。例えば、「各業務にどれくらいの工数がかかっているか」「各業務は定型か非定型か」「コア業務かノンコア業務か」「簡単な業務か複雑な業務か」といった軸です。第三者視点で振り返ったときに、納得のいく根拠であるかどうかをチェックしてみてください。もし“既に適用業務が決められている”状態にあったとしても、これらの視点で振り返ってみてください。測定していなかった軸は測定し、考慮していなかった点は深堀することで、導入におけるリスクを回避する助けとなります。

これらの軸で適用業務を選定することによる効果は、「説明責任」ともいえる“PJへの納得感”を関係各所から得られるという定性的な効果も含んでおり、より円滑な導入への後押しとなることでしょう。

さいごに-具体的な現状把握、業務傾向の調査とは?-

RPA導入の際に実際に直面した失敗3つ、そこから考えた対策2つについて記事を書きました。これからご検討されている方の一助となれば幸いです。今回は体験談をベースにとりとめなく記事を書かせていただきましたが、具体的な現状把握のやり方についてご興味をお持ちいただけた方がいらっしゃいましたら、ぜひ関連記事より「業務傾向調査」に関する記事をご覧いただければと思います。

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