ビジネス課題への解決策(アイディア)と、新たな発想(+α)が見つかるIT情報メディア

Menu
  1. TOP
  2. システム運用
  3. ITサービスマネジメント(ITSM)ツールを使うと監査対応がこんなに簡単に

ITサービスマネジメント(ITSM)ツールを使うと監査対応がこんなに簡単に

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事は、2018/02/16に投稿した内容を2020/09/02にリライトしたものです。

システム管理を行っている企業には、ITサービスマネジメント(以下、ITSM)ツールの導入がおすすめです。

従来のシステム監査の場合、業務工程をはじめとするさまざまな箇所に無駄が隠れているものです。

そこで今回は、ITSMツールがもたらす、システム監査のメリットを紹介します。

1. ITSMツールを導入することでノンコア業務に割くコストを削減できる

ITSMツールは、ITILの考え方を実践するためのツールで、システムの障害や変更の管理プロセスを記録し、作業実行のための承認もプロセスも明確化できます。ITSMツールを導入することでメリットが生まれるシステム監査には、いくつもの工程が存在します。簡易的な監査ツールを作成するほかにも、申請用紙をエクセルなどのスプレッドシートで作成している場合、原本を保管するといったような手間が発生してしまいます。

ITILについては、以下の「ITIL」とはという記事で詳しく解説しています。

https://www.idearu.info/article/system/itil

これに加えて、監査の日程が近づくと、漏れをなくすために、用紙を探してから印刷、ファイリングといった作業を進める必要がありますし、そのファイルを監査人のいる部屋まで台車で運び込むという作業も負わなければなりません。

これらの作業はシステム監査そのものの作業というよりも、それに付随するノンコア業務といえます。そのため、このようなノンコア業務に貴重な時間と労力を割いてしまうのは非効率的といえます。

このような煩雑になりがちな業務こそ、ITSMツールの導入が解決につながります。

ITSMツールを導入し、そのツールに備わっているルールに従って運用することで、煩雑な作業を省けます。また、監査対応の責任者はさまざまな観点から監査のプロセスを把握する必要があり、ITSMツールであれば、欲しい情報もすぐに検索できますし、レポートの作成もスムーズに行なえます。

ITSMツールは承認履歴や業務プロセスの定義が確認できるため監査に役立つ

ITSMツールは、システム監査へ対応することまでを踏まえて作られていません。ですが、システム運用において、業務プロセスが定義されていることや、申請から承認といった一連のフローの階層設定を履歴として取れるため、監査の面にも役立つツールといえるでしょう。

ITSMツールを導入している企業の導入目的

お客様のなかには、次のような目的でITSMツールを導入している企業が多くいらっしゃいます。

  • システム運用管理の対応品質の向上
  • ヘルプデスクの一次回答率の改善
  • インシデントの削減や撲滅
  • 変更への対応が組織として正確になされている証明
  • リリース作業に関しての運開分離(DevOps)

ITSMツール導入前で、定量的なデータが取れていなかった企業の場合、ツールの導入によって現状の見える化を達成できたと感じる傾向にあります。

また、システムにプロセスが組み込まれているため、運用ルールが大きく変わらず、業務マニュアルを変更する手間も省けます。

2. 思わぬ副次的効果によって管理者の手間を大幅に削減できる

idearu掲載の「今のままで大丈夫?システム監査対応を少しでも楽にする方法」では、システム監査で発生するさまざまな手間を紹介しています。

紙をプリントアウトして捺印してファイリングしてキャビネットで保管。同時にスキャンしてPDFデータとしても保管して、監査が近づくと棚卸しを行ない、煩雑な状況を整理して、監査当日にダンボールで監査人のいる部屋まで運び込む。

このような、システム監査における不要な業務はITSMツールの導入で大幅に削減できます。

2018年6月に可決・成立した「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」、いわゆる「働き方改革関連法案」では、労働者の“長時間労働の是正”が求められており、2020年4月には、企業規模に関わらず残業時間(時間外労働)の上限が規制され、罰則も設けられました。

また、同法では”多様な働き方の実現“も目標とされており、従業員のワークライフバランスの充実も企業に求められる課題となっています。

このように企業、従業員を取り巻く環境が大きく変わっていくなかにおいて、ITSMツールの活用によってシステム監査の流れをスムーズにすることは、変化に対応するために欠かせません。

3. システム監査の対応を適切に行なうことで組織の競争力が高まる

システム監査の目的は、

  • 組織の経営方針、戦略目的を実現するため
  • 組織の目的を安全・有効・効率的に実現するため
  • 内外に報告する情報の信頼性を保つため
  • 関連する法令や内部規定に沿うため

といったことが挙げられます。これらはいずれも、組織としての競争力強化につながります。

とくに、昨今ではコンプライアンスが求められており、反した場合、企業としての社会的信頼に傷がつき、企業活動に大きな影響を及ぼしかねません、

このような事態につなげないためにも、ITSMツールを導入して、システム監査をもれなく行なうようにしましょう。

システム監査対応にお悩みではありませんか?

ステム監査での紙出力の時間や手間をほぼゼロに。
LMISの導入でコスト最適化・サービス品質の悩みもを解消します。

  • システム変更に対するワークフローは、Excelを印刷した紙資料に捺印をしている。申請に時間と手間が掛かっている
  • 承認が完了した後、紙資料をファイリングし、PDFも保管。作業工数だけでなく、紙の保管場所の手配も必要になる
  • システム監査時には実績をまとめた一覧だけでなく、膨大な紙資料の提出も必要。監査の準備で膨大な時間と工数が掛かっている。

>>こんなシステム監査に関する課題に対して「LMIS」でできる解決策はこちら

澤田 大輔

執筆者情報:

澤田 大輔(さわだ だいすけ)

株式会社ユニリタ
クラウドサービス事業本部 ITマネジメントイノベーション部
サービスマーケティンググループ

IT部門におけるITILの活用だけでなく、ITを基盤としているサービスにおいてのITILの活用、その先にある顧客満足度の向上のためのプロセスモデルを発信しています。
愛犬(チワワ)と愛娘と一緒に遊ぶのが日課です。

メールマガジンの登録はこちらから
メルマガ登録 お問い合わせ