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クラウド時代の効果的なベンダー管理とは

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今回は、最近その必要性が高まっているものの、意外と重要視されていない企業でのベンダー管理について、2回にわたってご紹介したいと思います。そこで、まずこの第1回目では、システム担当者がおそらく日頃抱えていると思われるベンダー管理の課題について考えていきたいと思います。 

ITの進歩は目覚ましく、業務のIT化を推進するためには、自社で開発をするよりも、商品化されたパッケージを購入したり、クラウドサービスを利用して、短期間でシステムを構築することがますます求められるようになっています。こうした流れの中で、大規模なシステムになるほど、社内システムの管理・保守を外部の複数のベンダーに依頼するケースが増えています。このように、多くのベンダーを活用すること自体には大きなメリットはありますが、その結果、ベンダー管理が適切に行われなかった場合には、管理のための負荷がかえって高くなってしまい、運用工数の増加など、多くの課題を抱えてしまうことになるかもしれません。

また、プロジェクトの立ち上げにあたって選定された当時は、コストの面でも品質の面でもそのベンダーの評価は高かったのですが、こちらの期待通りにそれが維持され続けるとも限りません。複数のベンダーを共通の基準で評価するすることも考慮する必要があるでしょう。こうして、ベンダーにすべてを任せきりにして結果的にプロジェクトを失敗させてしまうリスクを避けるためにも、ベンダー管理を自主的に行うことの重要性が高まってきています。

例えば、ベンダー管理については以下のような課題があるかもしれません:

ベンダーごとに報告方法やフォーマットが異なっており、管理が煩雑になっている

これは、ベンダーごとにプロジェクトの進捗や課題を管理するためのツールが統一されていないためにしばしば起こり得る問題です。Excelやメールはどこでも使用されているので、とりあえずファイルを更新しながらメールで全員に共有にするというのが、手っ取り早くて最も簡単な方法なのですが、この場合、ファイルの数が膨大になると履歴の管理などが煩雑になりがちです。

ベンダー側の作業内容がブラックボックス化されていて、自社でコントロールできていない

ベンダーの作業内容や工数が可視化されていなかった場合には、開発の工程から保守や運用にいたるまで、すべてベンダーに任せきりになってしまうことがあります。ベンダーロックに陥り、サービスレベルの維持や価格交渉で不利な立場におかれてしまいます。ベンダー間の協力が必要な場合にも、運用に支障を来すことになるかもしれません。

ベンダーごとの対応時間などを分析し正しく評価を行いたいが、管理が統一されていないため評価できていない

ベンダーごとに個別の管理を行っていると、標準化された評価を行うことが難しくなります。ベンダーの正しい評価は、ITサービスの品質改善やコスト改善のPDCAサイクルを確立するためになくてはならないものです。

このように、複雑化して増加し続けるベンダーに関わる運用の負荷は、どのように解決することができるのでしょうか。次回のブログでは、これらの課題を解決するためのヒントについて、ご提案してみたいと思います。

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