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導入事例 / カシオ計算機株式会社様

Windows Server 2003のEOL対応が「あれはどうなっていた?」解消のスタートに

~「ARIS」によるITアーキテクチャの標準化、そしてEAの実現~

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時計や電子辞書などのコンシューマ向け製品に加え、ハンディターミナルなどの業務用製品も幅広く扱い、北米、ヨーロッパ、アジア、中近東で事業を展開しているカシオ計算機株式会社様(以下、カシオ計算機)。

同社は、Windows Server 2003の保守終了への対応でITシステムの可視化が必要になったことを機会にBPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)ツールの「ARIS」を採用しました。煩雑に管理されていたITシステムやIT資産の「あれはどうなっていた?」を無くすことを目的に始まったITアーキテクチャ標準化プロジェクトをどのように進めてきたのかを情報開発部 技術統轄グループの大泉 博昭 氏に伺いました。

Windows Server 2003の正確な台数が把握できない

カシオ計算機株式会社
情報開発部 技術統轄グループ
大泉 博昭 氏

「発端は2015年のWindows Server 2003EOL問題でした。システムごと、拠点ごとに管理がバラバラだったため、そもそも対象となるサーバがいくつあるのかも正確に把握できないうえ、『各サーバの担当者が誰なのか』『データベースやミドルウェアの影響範囲はどこまで広がるか』もわからず、全体最適化に向けた戦略立案が行えないという状況だったのです。」

カシオ計算機におけるITアーキテクチャ標準化のプロジェクトを牽引した大泉 博昭 氏は、プロジェクトの第一歩をこのように振り返ります。「あれはどうなっていた?…から始まったプロジェクトです。この『あれはどうなっていた?』を無くすことが、まさにITアーキテクチャの標準化です。」

グローバルにおけるIT資産情報管理の実状

カシオ計算機は売上ベースでみると海外と国内の比率は7:3と海外が倍以上を占め、日本を含むアジアに30社、北米に6社、ヨーロッパに8社、中近東に1社と、ワールドワイドに事業を展開しています。サーバ台数は国内で約1200台、海外で300台にのぼり、仮想化による柔軟なシステム展開もあり、IT資産の正確な管理は困難というのが実状でした。

大泉氏は「標準化への第一歩は可視化」と考え、そこで注目したのがEA(Enterprise Architecture)です。企業全体の戦略やビジネスプロセスと情報システムを可視化し、全体最適の観点から改善を継続していくためのEAが未確立であることにより、全体像が見えず、同様のシステムが乱立し、保守費用がかさむといった弊害が発生してしまいます。大泉氏が、ここで思い出したのが、ユニリタが提供するBPMツール「ARIS」だったのです。

10年の時を経て「ARIS」を採用

株式会社ユニリタ
デジタルサービス本部 BPM部
梁 仁哲

「実は10年ほど前に、BPMの観点からARISを検討したことがありました。ただし、当時はビジネスプロセスを描くためのツールを探していたので、戦略から組織、ルールから始まりデータやシステム、インフラまでのつながりを可視化するところまではオーバースペックと判断して採用しませんでした。EAは将来的に実践できればいいなと思っていたレベルです。しかし、BPMだけ進めたところ、なかなか継続にはいたりませんでした。その背景には、ビジネスプロセスを支える基盤となるインフラやアプリケーションが標準化されていなかったことが挙げられます。そこでEAによるITアーキテクチャ標準化のためにARISに注目したわけです。」(大泉氏)

採用にあたり、大泉氏は「ARIS」導入の4つの目的を掲げ、2020年までの3段階のロードマップを策定しました。

4つの目的

  1. IT資産管理 ⇒ IT資産情報のDB
  2. ITライフサイクル管理 ⇒ IT資産のEOLや他システムへの影響範囲の可視化
  3. ITアーキテクチャ標準化 ⇒ 利用技術の集約
  4. ITロードマップ ⇒ ITロードマップ策定の支援

3段階のロードマップ

図:ロードマップ

現段階では、サーバおよびサーバに属するソフトウェア(OS含む)、サーバ上に構築された業務システムとパッケージソフトを「ARIS」によって管理し、インフラ資産の可視化と統制をグローバルで行うSTAGE 1を完了しています。実際にサーバインフラを可視化してみると、保守切れのインフラのほか、「今は標準的に使われていない言語で書かれている」といった“人的に依存しているシステム”の発見や、今後のOSやブラウザのバージョンアップをどのようにすべきかといった次なる課題が見えてきたといいます。

図:ARISモデル体系

ARISによるITアーキテクチャ標準化とその効果

ITアーキテクチャ標準化に向けて、STAGE 1では「ITアーキテクチャの確認とレビュー」および「サーバ利用申請」を「ARIS」でリポジトリ管理することで、IT資産情報の陳腐化の防止を図っています。従来は「このサーバは誰が管理しているのか?」という点が不明確なケースもありましたが、利用申請時に管理者も明らかにし、不要になったら廃棄するというライフサイクルの管理も行えるようにしているのが特徴です。また、ワールドワイドで展開しているカシオ計算機だけに、グローバル化も重要なウェイトを占め、モデル化の段階で日本語と英語で入力を行っています。こうした情報を収集したあとは「ARIS」によりモデル図を作成することになりますが、大泉氏は「スプレッドシートに文字を打ち込むだけよりも、モデル図を手で作成した方が、描く方も見る方も楽しいので長続きしやすい」と指摘しています。

今回のITアーキテクチャ標準化のプロジェクトにおいては、発端がWindows Server 2003からのマイグレーションで「待ったなし」だったこともあり、「費用対効果は考えなかった」と大泉氏は振り返ります。STAGE 2STAGE 3では業務システムやDBも含め、グローバル全体の一元管理に進みますが、「STAGE 1で可視化できたことで、個別のシステムをどのように改修すべきかが見えてきている。次のSTAGEでは当然、個々に費用対効果を見ながら進めていく」ということです。また、費用対効果を考慮しなかったといったものの、STAGE 1でも不要なサーバの廃棄や、個別に構築したシステムによりデータベースのライセンスが過剰に発生していたものを統合するなどで、コスト削減できた面も多々あるとのことです。これも「可視化」による効果のひとつです。

スモールスタートから始めるEA

今回の取り組みではスモールスタートが特徴です。「情報開発部は約140名という組織ですが、STAGE 1でのARISのアカウントは管理者用で1、モデルを描くデザイナー用で2、情報共有のために閲覧するスタッフ用で23という、シンプルな最小構成で始めました。STAGE23と進めば、当然アカウントは増え、最終的には全員がARISを活用することになります。しかし、可視化の最初の部分ではスモールスタートが可能です。」と大泉氏は説明します。現状は、Webによる「ARIS」の公開ページを用意し、出力モデルのほかサーバ管理台帳などのレポートを共有するという運用をとっています。

カシオ計算機では、2018年にSTAGE 22020年にSTAGE 3へと進み、全インフラやシステムのグローバル一元管理を完了する予定です。「ARIS」は、カシオ計算機のEA実現という一大プロジェクトをこれからも支えていきます。

図:「ノウハウを形にする仕組み」を全員で形にする

会社概要

名称:カシオ計算機株式会社
設立:1957年6月1日
事業内容: 時計、電子辞書、電卓、電子文具、電子楽器、デジタルカメラ、ハンディターミナル、電子レジスター、オフィス・コンピューター、ページプリンタ、データプロジェクター、金型などの生産、販売
ホームページ : https://casio.jp/外部ウィンドウを開く

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