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導入事例

SOAによりアプリケーションを構築し帳票出力基盤を大きく刷新!|株式会社オカムラ(旧:株式会社岡村製作所)様

SOAによりアプリケーションを構築し帳票出力基盤を大きく刷新!|株式会社オカムラ(旧:株式会社岡村製作所)様

~柔軟かつ汎用性の高い帳票基盤としてBSP-RMを新たに採用~

神奈川県横浜市に本社を置く株式会社オカムラ(以下、オカムラ)は、1945年の創業以来、「人間の環境づくり」をテーマに培ってきたソフト・ハードのノウハウをベースにして、オフィス環境、公共施設環境はじめ、さまざまな事業を年々発展させてきました。

同社の情報システム部門では、ITシステムをビジネス展開上の重要な基盤と位置づけ、業務現場からのニーズに沿ったシステム構築が求められてきました。今回、その指針のもと実施された帳票基盤の刷新に伴い、柔軟かつ汎用性の高い帳票基盤としてBSP-RM(ビーエスピーアールエム)が採用されました。

導入製品・サービス

BSP-RM

導入メリット

  • 開発基盤統一により生産性が向上
  • 管理工数を削減
  • 運用コストを削減

情報システム部門における課題

株式会社岡村製作所

株式会社オカムラ
情報システム部
システム第二技術担当
課長 小笠原 勝政 氏

プロジェクトが動き始めた2010年当時、情報システム部門では2つの課題があがっていました。

まず1点目は、社内業務システムのうち、ほとんどの基幹業務はメインフレームに依存していたことです。メインフレームでシステム構築し、小さな改善を繰り返しながら運用してきた結果、現在の多様多品種な製品と求められるビジネススピードに対応できないシステムになっていました。

2点目としては、2000年以降に事業領域ごとの業務改善をオープン化によって進めてきたものの、既存のメインフレーム業務との連携が複雑化したことで維持管理工数も増加、事業環境の変化に柔軟で俊敏な対応ができなくなっていました。

「システム変更時にかかる工数の約半分は「調査」や「分析」になってしまい、工数面でもコスト面でも思い切った開発がなかなかできない状態でした」(小笠原氏)。

リアルタイム化や利便性の向上を進めたい現場に対し、情報システムはバッチ処理や日単位処理での運用を行っており、このまま同じ運用を続けていくことへの限界を感じていたそうです。

また、オフィス家具市場の成熟による多様多品種化に対応するためには、リアルタイムに近いスピードでの処理が求められるようになりました。また、ホスト関連技術者の減少もあり、全ての基幹業務をオープン化し、ビジネススピードに柔軟、迅速に対応できる情報システムへの変革が急務となりました。

メインフレーム脱却に向けて ~個別最適から全体最適へ~

そこで、高まる情報システムの変革の声にこたえるため、同社の情報システム部門は、SOA(サービス指向アーキテクチャ)を採用し、今までの個別要望に応えていく方針から脱却し、全体最適の仕組みへの転換を目指す『ICTビジョン2010』プロジェクトを始動しました。

「メインフレームから脱却し、情報システムのビジネス対応力を上げていくためにまず、今のビジネスに合わない部分をピックアップし、現場を巻き込んで段階的に再構築していきました」(山元氏)

  • STEP1:SOAの試行
  • STEP2:パッケージとの組み合わせによる再構築
  • STEP3:メインフレームの撤廃

「従来型の開発では、プロジェクトごとにシステムを構築したため、ひとつひとつのプロジェクトが各々でサーバを立て、結果的に類似機能が重複し個々の環境に拡散してしまっていました。そこで、SOAを使い、システム全体を俯瞰的にとらえ、全体最適の考え方のもと、再構築していきました。再構築の際は、業務設計担当者とIT設計担当者の双方がお互いに歩み寄ってシステムを設計、構築していきました。IT設計担当はよりビジネスに近い立場でITサービスをとらえ、結果、システム同士の機能や部品の再利用性を上げていくことを目的としました。こうして、開発プロセスの見直しを実践していきました」(小笠原氏)。

帳票基盤の整備

株式会社岡村製作所

株式会社オカムラ
情報システム部
システム第二技術担当
プラットフォームグループ
山元 崇央 氏

そうしたIT基盤刷新の中で、構築したSOAの基盤の上に、どのようにアプリケーションを配置していくかを検討するにあたり、ユニリタの帳票基盤ツールBSP-RMが採用されました。

「当時、基幹帳票システムは全てメインフレーム上にありました。業務アプリケーションを段階的にオープン化していく過程で、帳票生成や仕分け・FAX送信などは、一度メインフレーム環境を経由させオープンのプリンタや電子帳票システムへ受け渡すという無駄な処理をしていたことから、管理工数やコストが余計にかかっていました。帳票基盤をオープン化すると同時に、ユーザニーズへ柔軟に対応できる帳票基盤を構築する必要がありました」(小笠原氏)。

この帳票基盤の構築に、BSP-RMが採用された理由は、以下の3点です。

  1. 高い汎用性と柔軟性

    BSP-RMは連携している製品群が多く、既存の出力基盤とも柔軟に連携することができるため、設計途中での急な変更への対応が可能だった。

  2. 高い市場シェアが示す高品質

    変化に強い帳票基盤ツールのリーディングカンパニーとして、多種多様な業界業種への幅広い導入実績があるため、品質の高い安定した帳票運用を担保できた。

  3. 導入・開発コストの圧縮

    ユニリタの製品サービスのひとつ、ライセンス交換サービスを活用し、メインフレーム環境からオープン環境へダウンサイジングする際の初期費用を大幅に抑えることができた。また、製品連携に優れているために、個々の業務単位での開発工数を発生させないことから、開発コストの削減にもつながった。

「BSP-RMを採用したことで、当社の帳票基盤をより柔軟かつ汎用性の高いものにすることができました」(小笠原氏)。

全ての仕組みをESB(エンタープライズ・サービスバス)を経由し共通のインターフェースが与えられているため、ユーザ側にいくつかのプロジェクトが発生した場合でも、インターフェースパターンを渡すだけで、望むアウトプットができるという仕組みを構築することができました。また、帳票の仕組みをサービス化し利用者側から分離することによって、急な配信先の変更などの業務上のニーズにも対応、最適な帳票基盤に適宜柔軟に追加・切替ができるようになりました(図参照)。バージョンアップの際にも、利用者の手を煩わせずに基盤側でテストしスムーズに移行ができるようになりました。

効果と今後

この帳票基盤の導入の効果としては、まず開発生産性が向上したことが挙げられます。

「特に当社の場合は社外に開発を発注しています。今まではやり取りに手間取っていましたが、開発者はサービス仕様のみを理解すれば製造が可能になりました。また、サービス化することにより実行側の環境が統一されたことで、個別のサーバ毎に用意していた開発環境や、設定、設計ツールの違いからくる管理工数の負荷を減らすことができるようになりました。同時に、帳票基盤の統一は、ライセンスコストの削減の期待にも応えてくれました」(小笠原氏)。

「帳票基盤の刷新の中で、BSP-RMは大きく貢献してくれました。まず、出力デバイスの追加発生時に設定変更でコントロール可能になったことが挙げられます。それは、テスト時にも、アプリケーション側の変更なしにBSP-RMの設定変更で対応可能なことから、テスト時間の短縮につながりました。エラー状況の把握が容易となり、運用管理が効率アップしています。さらに、ユニリタの導入サポートが非常に手厚く、短期間で品質のよい帳票基盤の構築を実現できました」(山元氏)。

同社は、今後の取り組みとして、「メインフレームからの完全脱却」を引き続き目指しています。また、外部のアウトソーシングサービスなども活用しながら帳票基盤の全体の見直しを図っています。並行して、既存ルールに関する情報を可視化、帳票出力の各種手続きや作業工程の標準化と役割の明確化を行っていくそうです。

さらに、業務視点でまとめられるITメンバーの育成と、SIerとの関係の再検討もしていくそうです。同社は、IT部門の役割を再定義し、外部のリソースもうまく使いながら、ビジネスの変革に柔軟に対応できる強いIT部門を作っていくと思われます。

図:帳票基盤刷新後の帳票処理フロー

株式会社オカムラ(旧:株式会社岡村製作所)

  • 事業内容:
    ・オフィス環境事業:オフィス家具、公共施設用家具、セキュリティ製品等の製造販売
    ・商環境事業:店舗用陳列棚、冷凍・冷蔵ショーケース、店舗カウンター等の製造販売
    ・その他(物流機器事業他):工場・倉庫用物品保管棚、物流自動機器・装置の製造販売等
  • 設立:1945年(昭和20年)10月
  • ホームページ:http://www.okamura.co.jp/
オカムラ様ロゴ

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