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【2013年8-9月号】 BSPマガジン

クラウドを企業の競争力に活かす

昨今、ユーザ部門が独自にITやクラウドサービスを活用し、企業全体としても、基幹業務をクラウドサービスへ移行するケースが増えているなど、事業活動にクラウド技術を活用する動きが広まっています。IT部門は、従来以上にビジネスへ貢献し企業価値を高める部門へ変革していくことが求められており、この変革にクラウドサービスの活用は不可欠なものになりつつあります。

企業の競争力を高めるためのクラウド活用とは何か。今回のマガジンでは、クラウドサービスを企業の競争力に活かすヒントについて、事例や最新のクラウドサービス紹介を交えながら考察します。

クラウド移行に必要な分析

インターネットを経由し、世界中のどこからでも同じサービスにアクセスでき、必要なときに必要なだけ、安価で処理性能が高いシステムを利用する、これらクラウドサービスのメリットを基幹システムに取り込む企業が増えています。

JA全農グループにシステム開発・保守等のサービス提供を行う、株式会社全農ビジネスサポート(以下、ZBS)は、2012年7月、会計システム基盤構築にパブリッククラウドサービス内にプライベートクラウドを構築する方式を採用、さらにオンプレミスのシステムとの連携も実現しています。

同社が、会計システム基盤の刷新に、パブリッククラウドを採用した背景には、自社内のサーバ増設と維持が限界にきていたことやインフラシステムの運用技術が属人化していたこと、一層のコスト削減が求められていたことがあります。これらの課題に対する同社の取り組みとして特筆すべき点は、オンプレミスのシステム形態をそのまま維持する場合とクラウドサービスに移行する場合の各々に不足する機能や生じるリスクを子細に見極め、クラウドサービスを基幹系に活用するための分析に注力した上で、社内各部門を差配する力を発揮されていることです。

同社は、クラウドサービスの導入・事業活用を検討する社内プロジェクトを発足し、各社のクラウドサービスを比較・検討することから始めました。従来のオンプレミス上で稼働するシステムと同様の信頼性や高い稼働率を確保できるか、また内在するリスクについて徹底的に検証した上で、自社サーバで開発したシステムをクラウド環境へ移行しています(図1参照)。

利用者視点のサービス

基幹業務にクラウドサービスを活用するための重要なポイントとして、セキュリティの確保や性能検証、サービスレベルの確保など、自社の要件を満たしているか否かのほかにも、利用者視点でのサービス提供が実現できるか、また、既存のオンプレミスのシステムとパブリッククラウド上のプライベートクラウドを一体運用できるかなどが挙げられます。

ZBSの場合、刷新された会計システムのほかにも、グループ企業へ提供する基盤メニューがあり、クラウドを活用することで利用者視点に基づくサービス提供を実現しています。具体的には、各基盤メニューをパッケージによる提供と、利用料方式(従量課金)による提供を行っている点です。提供先の企業は、自社のシステム規模やビジネスに合わせて、サービス利用方法を選択することができます。

マルチクラウドが主流に

基幹業務の基盤にクラウド活用を考えると、オンプレミスのシステムとクラウド上のサービスを一体運用する必要が生じます。基幹業務システムはシステム同士での連係が多く、全てのシステムをクラウドに移行するのは難しいことから、システム更新を迎えるタイミングで当該システムのみクラウド化していくケースが多くみられます。

また、クラウドを業務システムに活用するためには、サーバ、ストレージ、ネットワークなどのITシステムのリソースを複数のクラウド上に調達することを前提に、自社の要件に応じた業務アプリケーションの分散配置、IaaSに関わるサービスレベルの選択、さらには、クラウド上に置く業務アプリケーションと自社内に置く基幹システムを一元的に運用・管理できることが条件になります。

このようなマルチクラウド構成を実現することで、運用の可用性やセキュリティ性も飛躍的に向上します。バックアップ、BCP対策のシステム構成にも適用しやすく、また、オンプレミスと接続可能なネットワーク構成、およびSLAの異なる複数のクラウドとの接続を実現することで、業務システムの目的に応じた最適なインフラの選択にもつながります。

プロビジョニングの自動化とセルフ化

クラウドコンピューティングリソースを効率よく利用者側へ提供するには、プロビジョニングノウハウの自動化に加え、利用者によるセルフ化の範囲を広げることがポイントになります。セルフ化の範囲を広げることは、利用者側の利便性を向上し、提供者側の運用・管理の負荷を軽減、コスト削減にもつながります(図2参照)。

最新のクラウドサービスでは、専用のポータルを介し、運用管理ツールとサーバおよびストレージ管理ツールを連携させたり、OSの起動やリモートアクセス、システムバックアップを利用者自身で行うことも可能です。

運用管理サービスを賢く使う

昨今のクラウドサービスでは、一部の監視機能や運用サービスを提供するものから、利用者のシステム運用業務を丸ごと請け負うBPO(Business Process Outsourcing)スタイルまで、運用に関わるサービスが幅広く提供されています。基幹システムにクラウドを活用する場合、このBPOサービスに注目が集まっているようです。

BPOサービスを利用するメリットとしては、インフラ管理や運用監視、障害対応、各オペレーション業務から、ITサービス管理・分析などの専門性の高い業務まで「運用視点」の機能やサービスをワンストップで利用できる点に加え、「業務の効率化とコア業務への集中」「業務コストおよび工数の低減と高品質の維持」「業務内容の整理・可視化に伴う、業務の抜本的見直し」などがあります(図3参照)。

アプリケーションサービスのオンデマンド利用

そのほか、場所や時間を問わず学習できるeラーニングなどは、クラウド利用が効果的です。最近の教材作成ツールでは、社員教育だけでなく顧客サービスにも応用でき、オンラインクイズやスマートデバイス対応のデジタルブックも作成可能です。eラーニング運用環境を安価かつ手軽に社内教育の仕組みとして展開できます。

利用者の環境をクラウドで構築するため、ブラウザさえあればどこからでも受講が可能で、社内外問わず受講することができます。また、利用時は管理者も受講者も専用URLへのログインのみ、というのがスタンダードになりつつあります。さらに、クラウド環境の利用により、ハード費用やメンテナンスおよび保守費用等のランニングコストを抑えることにもなります。

クラウドはIT部門の役割を変える

今後、多くの企業でクラウドの活用がますます進み、これに伴い、IT部門の役割も大きく変化していくと思われます。

これまでのシステム運用や保守と言った汎用的な業務部門から、社内のITシステムを利用するユーザのニーズを捉え、新しいビジネスを成功に導くITシステムの企画や構築を担う部門へシフトしていくでしょう。

BSPは昨年8月より、ITシステムのインフラから各種運用・管理機能までをサービス化して提供するクラウドサービス「Be.Cloud(ビークラウド)」を展開、複数のクラウドと自社サイトをまたがってひとつのクラウドインフラとして管理するメタクラウドとして多彩なITサービスメニューを提供しています。

今後もBSPが30年以上にわたって蓄積してきたシステム運用の自動化や標準化のノウハウを生かし、高い信頼性、低コスト、利用者に必要なサービスをタイムリーに提供していきます。

リーンスタートアップで実現する、ITサービスの構成管理

ITサービスが企業価値向上に貢献することをますます求められる時代へ

ITサービスにおける社会のニーズや顧客である企業の要望は多様化・高度化しており、既存業務の効率化からITサービスを活用したビジネスの拡大へと、その目的の変化が進んでいます。このような環境の中でITサービス事業者には、提供しているITサービスがどれだけビジネスに貢献したのか、それに対するコストが妥当なのかどうか、その結果企業価値は向上したのかを説明する力が求められています。

しかし、多くのITサービス事業者は、自社が提供しているサービスやコストについてうまく説明できず悩まれているのではないでしょうか?

サービス視点の構成管理で、品質/コスト/納期の妥当性を可視化する

上記の課題を解決するには、ITサービスを技術面だけでなくサービス視点で構成管理することが有効です。下図のとおり、はじめに提供可能なITサービスをサービスカタログとして整理し、そのうえでITサービスの裏側にある構成情報を可視化します。

サービスカタログと構成情報を連携することにより、ITサービスの提供にどれだけのコストがかかっているのか、そもそも求められるサービスレベルを無理なく実現できる構成になっているのかを可視化し、その妥当性を判断することが可能となります。

また、障害発生時におけるビジネスインパクトの可視化や原因特定のスピードアップを実現し、サービスの可用性を高めることでビジネス機会を拡大することも期待できます。

ITサービスの品質や価値、コストの妥当性、その結果導かれる企業価値向上について説明を求められるITサービス事業者にとって、このサービス視点の構成管理を実現することができれば、今後ITサービスを拡大していくうえで強力な武器となるでしょう。

「リーンスタートアップ」で、素早く、工数をかけずに構成管理を実現する

一般的に、構成情報を整理し、継続的に維持更新することは、非常にハードルが高いと考えられています。その主な要因は、以下のとおりです。

(1)構成管理への取り組みを開始してからリードタイムが長く、成果が見えない、または実感できず途中で挫折する。
(2)そもそも項目を漏れなく洗い出す業務量が膨大で、持ちうる情報すべてを管理、登録するには多くの工数がかかり、その維持更新も困難。

そこで、ビーエスピーソリューションズは、「リーンスタートアップ」という新しい手法を用いることを提言しています。リーンスタートアップとは、最低限のコストと短いサイクルで仮説の構築と検証を繰り返す手法です。この手法を用いることで、最小の単位で工数をかけずにすばやくスタートし、可能な限り早く成果を可視化する構成管理を実現します。

「リーンスタートアップ」構成管理のポイント

  • 構成管理による成果を、「事前に」設計する
    ◎価値仮説:顧客満足度の向上、サービスレベルの向上、コストの削減など
    (例)インシデントの業務影響時間を短縮することによる顧客満足度の向上
    ◎成長仮説:ビジネス機会の創出、ユーザへの提案力の強化、顧客との交渉力の強化など
    (例)変更/リリースの納期を短縮し、市場変化にスピーディに対応することによる、ビジネス機会創出
  • 全ての構成情報を網羅的に管理しようとせず、まずはサービスを1つ切り出し、成果を得る上で最低限必要な項目を洗い出し、構成管理をスタートする
  • 構成管理の成果を測定するため、定期的な指標のモニタリング、プロセスのコントロール、管理情報の過不足についてフィードバックを行う会議体を設計/構築する。構成管理の推進と成果の導出に向けた改善活動を行う責任者を立てる

「リーンスタートアップ構成管理」ホワイトペーパー

リーンスタートアップ構成管理の詳細やサービス内容は、BSPSOLホームページよりホワイトペーパーをダウンロードすることでご覧いただけます。

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A-AUTOのジョブ管理機能は、異なるプラットフォームで稼働するシステムのバッチジョブを統合的に管理し、自動実行制御を実現します。

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ITSMお役立ち資料ダウンロード

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・ホワイトペーパ1:ITを活用した将来像と求められるビジネス貢献とは何か

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・eBook2:組織を改善する“サービス”デスクを構築するための3ステップ

 

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