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ITトレンドから紐解く! 「データ活用」に必要な 3つのポイントとは?

北野裕行

2015 年は、IoT(Internet of Things)元年と呼ばれていました。さまざまなモノがインターネットにつながるIoT は、私たちの生活やビジネスを大きく変える可能性を秘めています。一部の企業では、いち早くセンサーやGPS 装置などのデータを活用し、事業課題の解決や新たなビジネスの創造などの成果を収めており、今後更なるイノベーションが期待されています。また、モノに限らずマイナンバーなどのパーソナル「データ活用」を模索する企業も出始めているようです。

企業は今何に着目しているのか

始めに、昨今のITトレンドを抜粋しながら、企業はどのような点に着目しているのかを見ていきましょう。

【トレンド1】 IoTデバイスの変化とソフトウェアビジネスの新規需要

総務省では「平成28年度版 情報通信白書」の中で、IoTやビッグデータなどを特集のテーマに取り上げ、経済に成長をもたらす可能性について検証しています。

図1、2のIoTデバイス数の推移・成長率を見てみると、2015年の154億個から2020年には約2倍の304億個まで増大すると予測され、特に自動車や産業用途での成長が見込まれています。

企業は、これらIoTデバイスが生み出すセンサーデータ、位置情報など、これまで社内システムや事業リソースとして活用されていなかった膨大かつ多種多様なデータをいかに早く自社のビジネスに生かして企業の成長につなげていくかが求められています。

また富士キメラ総研が今後のソフトウェア市場動向について調査した結果(図3)でも、今後のソフトウェアビジネスにおいて、IoT・ビッグデータ関連の市場が新規需要として大きく期待されていることがわかります。

また、各企業においても「攻めのIT戦略」の1つとして、社内に分散するビジネスデータの活用から一歩進んで、社内外のビッグデータやオープンデータとの統合・活用を行い、新たなビジネス価値を見出す動きが急激に進んでいます。

【トレンド2】 加速するパブリック・クラウドの利用

クラウド総研の報告(図4)によると、2015年度調査で半数以上の約53%の企業がパブリック・クラウドを利用していることから、すでにクラウドがビジネスプラットフォームとして受け入れられている実態がわかります。

なお、これまでクラウドの利用目的には、サーバ構築や運用コストの削減といった主に「守りのIT」の側面がありましたが、クラウドの柔軟に対応できる「拡張性・利便性」は、今後ビッグデータの処理基盤として「攻めのIT」への役割も期待されています。

【トレンド3】 増大する情報セキュリティへの意識と投資

前述したとおり、「攻めのIT」としての投資意欲が増加している一方で、ITRから先日発表された企業のIT予算に関する調査結果では、直近5年間で国内企業のIT予算でもっとも割合が高いのがリスク対策費だったことがわかりました。特にリスク対策費用の中でも「情報セキュリティ対策費用」は過去5年間で最高となり、「守りのIT」へも予算を投じている企業の姿勢がうかがえます。

以上のITトレンド情報から、各企業ではデータを活用する上で、

  • 「攻めのIT」としてのビッグデータ活用
  • 「攻めと守りのIT」としてのクラウド環境利用
  • 「守りのIT」としてのセキュリティ対策

という3つのポイントが、「攻防一体のIT対策」として重要視されていることがわかります。

ITトレンドから紐解く、データ活用「3つ」のポイント

ここからは、序論のITトレンドから浮き彫りとなった3つのポイントについて、隠された課題と解決要素を深堀りしていきます。

【ポイント1】データ活用 × ビッグデータ

SNS、IoTなどから発生するデータをビジネスで活用する際に課題となるのが、ギガ~テラバイト級の大規模なデータを実際にどのように関連付けし処理するかという点です。

一般的にデータ活用といえば、データ分析のためのデータウェアハウスやビジネスインテリジェンスなどの製品を思い浮かべる方が多いと思います。ユニリタも対応するソリューションを用意し、お客様の要望に応えるべく活動をしていますが、実はデータ分析の成功はその前段階である「データ加工やクレンジング」といったデータの準備に左右されることがわかっています。例えば、売り上げ分析を行う場合、商品名の重複や売り上げの金額にカンマが含まれると正しい集計や四則演算ができません。分析に適さない状態のビッグデータを取り込んでも実際のデータ活用には使えないのです。

顧客・商品といった従来の情報に加え、天候・お客様の動線(店舗、Webで動いた履歴)などのビッグデータをビジネスシステムに連携できる形に加工・クレンジングし、お客様が求めるビジネススピードに合わせていかに高速に準備しておけるかが重要なポイントとなります。

【ポイント2】データ活用×クラウド

クラウド化を推進する上での実態として、大半の企業は刷新時期を迎えた業務システムから一部をクラウド化する場合が多く、オンプレミスとクラウドの「ハイブリッド環境」での運用になってしまうという点があります。実際、多くの業務システムがメインフレームからクラウドまで多種多様な環境に分散しているケースが見られます。

また、グローバル企業においては、ネットワーク通信速度が遅い海外で稼働するサーバとの連携が必要な場合があります。このような場合でも、高速データ転送・高速アルゴリズム機能を提供し、ビジネス要求に応えられるデータ活用基盤の構築が重要となります。

さらに、クラウドのシステムがWindowsやLinuxなど異なるプラットフォームで構築されている環境では別の課題が発生します。「文字コード」の問題です。異なるプラットフォームで使用されている異なる文字コードのデータを連携するためには、まず複数の文字コードをシームレスに変換できる仕組みが不可欠です。

【ポイント3】データ活用 × セキュリティ

企業にとってセキュリティ事故は、企業の存続に関わる深刻な問題です。データの保管やアクセスには十分に注意を払い、情報漏洩を未然に防ぐ努力が続けられています。

一方で、総務省が発表した「平成26年版 情報通信白書」の中では、データ活用を推進する上での課題としてパーソナルデータの取り扱いがあります。企業のシステムがハイブリッド環境となる理由のひとつは、「個人情報などリスクの高いデータはリスク対策からクラウド上に上げられず、オンプレミスで管理していることが多い」点にあります。

データ活用においてセキュリティ要件の高いデータは、多くの場合において活用価値のあるデータですが、この“セキュリティの壁”を超えられず、活用しきれていない企業が多くあります。

このようなデータをクラウド環境と連携して保管、活用していくためには、「必要最小限の情報に整理」「暗号化した上でのデータ連携」などが必要不可欠なセキュリティ要件となります。

また、システムへのアクセスや操作のログ情報を収集・分析することもセキュリティを高める1つの側面として期待されます。

ユニリタが提唱する、データ活用基盤の姿とは

ユニリタでは、今回紹介した3つのポイント「ビッグデータ活用」「クラウド環境利用」「セキュリティ対策」の課題を解決し、さまざまなデータからビジネスチャンスを的確に捉え、企業の成長に向けた迅速な経営判断、業務執行の実現に向けて、データ活用ソリューション「Waha! Transformer」を進化させ続けています。

Waha! Transformerの進化


Waha! Transformerは、V4.0で「ビッグデータ」対応を行い、V4.2において10億件規模の大容量データの高速処理を実現。続くV5.0では「クラウド」環境をサポート。ハイブリッド環境の高速転送にも対応しました。

そして、2016年リリースのV5.1では、お客様のニーズに応えて「セキュリティ」機能を強化し、データ活用のさまざまな課題を解決しています。

IT トレンドにあわせて強化された機能

  • データマスキング機能
  • 暗号化・複合機能
  • クラウド高速連携
  • 高速化機能
  • 維持・開発生産性向上

現在、データ活用基盤を手組みのプログラミングで構築し、拡張性や生産効率化の面で課題が発生している方、また、新たな要望をお持ちの方は、お気軽にお問合せください。

担当者紹介

プロダクト事業本部
カスタマーサービス部第2グループ
松澤 ひろ子

私は入社後、メインフレームからWebシステム、データ活用とさまざまな領域のプリセールス、製品サポートおよび受託開発業務に従事してきました。今後もお客様の課題や問題解決に有効なソリューションを提案していきますので、よろしくお願いいたします。

製品・サービス

業務・開発の工数削減を実現するETLツール Waha! Transformer

業務・開発の工数削減を実現するETLツール Waha! Transformer

Waha! Transformerは、データ連携・統合時の工数削減を実現するETL:データ連携ツールです。
導入実績は2,300ライセンス以上、企業のデータ活用を支えています。

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