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ITSMの最新動向を知りたい方に朗報です!

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ITの現場で、新しいサービスや最新動向を仕入れるときに、ネットなどで検索されることもあると思いますが、基本的な知識は拾えるけど、実際に使ってみての感想とか、現場の生の声といった本当に聞きたい部分って、なかなか情報が得られないですよね。

 

ITSMの分野も同じだと思いますが、実は、ITSMの最新動向や実際のユーザ事例の情報が仕入れられる場があります。アジアにおけるITSM活動の火付け役、itSMF Japan主催の「itSMF Japan コンファレンス/EXPO」というイベントになります。

 

毎年11月頃に開催されますが、2016年は11月29日~30日に開催され、そちらに参加してきましたので、今回はいくつか内容をご紹介させていただきます。

 

2016年は「デジタルトランスフォーメーションを支えるITサービスマネジメント~堅牢性と流動性の実現~」というテーマでの開催でしたが、「IoT」や「AI」など新技術と絡めた内容、「インシデントがなかなか減らない」など現場の課題に対する解決事例が主でした。

 

【「IoT」や「AI」など新技術】

ある企業様のサービスでは、以下のような一連の流れを自動化し、発生インシデントのうち、人手で対応しないといけないインシデントが全体の20~30%に収められる技術がすでに出てきておりました。

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 <自動化の一例>
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 「イベント自動検知」だけでなく、「関連するイベントの自動で集約」 ※関連イベントの自動集約

   ↓
 「検知したイベントが一時的な事象かの自動切り分け」 ※事象の自動切り分け
   ↓
 「指定された対応を自動で実施」 ※自動対応、自動クローズ
   ↓
 「解決できない場合は、対応履歴を関係者に自動エスカレーション」 ※自動エスカレーション

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現在はまだRBAのように人で対応方針の管理が必要そうですが、機械が蓄積データから学習して自動で実施すべき対応を判断して自動で解決してくれる、といった未来がそう遠くないように感じました。少し前に「SEは死滅する」という本も発売されましたが、これまで人手で頑張っていた単純なオペレーション業務、単純なモジュールの構築は徐々に機械に置き換わり、代わってゼロからイチを作り出したり、個別に動くサービス同士を組み合わせること(オーケストレーション)がSEのお仕事になるかもしれませんね。

 

【現場の課題に対する解決事例】

『なぜなぜ分析』を習慣化することで、重大インシデントの発生抑止、再発防止ができているという講演を聞きましたので、少しご紹介します。

 

みなさんの現場では、発生したインシデントが再発しないように再発防止策を検討することがあるかと思いますが、「チェックシートの作成」や「レビューの強化」、「複数人体制での実施」といったオペレーションを増やして対応する再発防止策になってしまっていませんか?

 

業務上、足りない仕組みやルールを追加することは間違ったことではありませんが、安易にオペレーションを増やした対策をとっても、「担当者が変わったタイミングで目的が希薄となり再発防止策自体が形骸化」したり、「本来は複数人体制だけど、多忙時は例外で一名出の実施も許可するといった例外ルールがでてきたり」と、再発防止策で定めたルールを守ることが難しくなることもあると思います。

 

目先の事象を解決することだけに焦点をおいた表面的な対策では、インシデントの発生防止や再発防止にはつながらないと思います。再発防止策を検討する際に、まずは発生した事象に対して「なぜ」「なぜ」「なぜ」「なぜ」・・・を繰り返し、どうすれば発生していなかったのかを納得するまで議論することで、取るべき本当の再発防止策が見つかると思います。

 

また、インシデント(事象)とを問題管理(再発防止策)との間に、議論した「なぜ」の情報(発生した真の原因)を残すことで、人が入れ替わったときや作業目的があいまいになったときに後から振り返りやすくなるかと思います。

 

たかが「再発防止策」、されど「再発防止策」ですね!

 

――今回はほんの一握りの情報のみをご紹介しましたが、もしご興味がある方がいらっしゃいましたら、毎年開催されるイベント(毎年11月ごろ)になりますので、ぜひ次の機会に参加してみてはいかがでしょうか。

 

それではまた、次の機会にお会いしましょう!

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