最近、BPMとBPMSという言葉が混同、または同一視して表現されていることがあるので、
少しこの2つの言葉について考察してみたいと思います。
BPMはBusiness Process Management(ビジネス・プロセス・マネージメント)の略で、この記事では各単語を以下のように定義しています。
つまり、企業などの一連の活動を可視化し、目的を達成するための手順を定義し、改善や変化への対応(継続的な業務改善)を実現する方法論と言えます。
一方、BPMSはBusiness Process Management Suite/System(ビジネス・プロセス・マネージメント・スイート/システム)の略で、違いはスイート/システムですが、以下のように定義します。
本来、システムとは「多くの物事や一連の働きを秩序立てた全体的なまとまり、体系」という意味で「人間」も「会社」もシステムであり、ITの仕組みだけを表す言葉ではないと思いますが、日本では一般的にシステム=「ITの仕組み」と捉えている方が多いので、上記のように定義しました。
BPMSはお尻に「S」が付くだけで、「BPM」の部分は同じだと思われがちですが、「S」が付くことにより、ビジネス・プロセスの部分は「ビジネス・プロセス(ITで機能するもののみ)」、マネージメントの部分はどちらかというと、「Execution: 実行」、「Control: コントロール」としたほうがしっくりくるのではと思います。つまり、BPMSは以前に流行ったSOA(Service Oriented Architecture: サービス指向アーキテクチャ)と同義で、IT Function Control System: IT機能制御システムと言われれば納得できます。
特にITベンダーが提唱するBPMSは「業務の目的」など気にせず、「IT機能化して自動実行できて効率的です!」という売り文句が多く見受けられると思います。「そもそも、その業務いらないんじゃないの?」という視点は欠けているように見えます。
前段の説明でBPMの本来の目的である「継続的な業務改善」を前提にするのであれば、「どちらを選択ぶか?」という議論はナンセンスだと思います。
一般的なBPMの手法では下記のようなステップを踏みます。
「KPIの計測・評価」の結果が「業務の改善点の洗い出し、再設計」に繋がり、継続的な業務改善を実現します。
BPMSを持参したITベンダーが下記のような手順を示したら注意しましょう。
BPMSはシンプルでパワフルです。業務が自動実行できれば、人手も減らせますし、業務品質も上がります。費用対効果もわかりやすく、説明もしやすいと思います。ただし、本質を見失うと可視化前は「あの人に聞かないと業務はわからない」状態だったが、BPMSを導入したら「ITベンダーに聞かないと業務がわからない」とならないように注意しましょう。
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