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導入事例

ユーザー視点で大規模マイグレーションをスムーズに実施|キヤノンマーケティングジャパン株式会社様

ユーザー視点で大規模マイグレーションをスムーズに実施|キヤノンマーケティングジャパン株式会社様

~サーバ版A-AUTOを採用し、大幅なコスト削減も実現!~

高コスト、高度な運用ノウハウが要求されるメインフレームからの脱却を目指し、業務系基幹システムのレガシーマイグレーションを一歩ずつ進めてきたキヤノンマーケティングジャパン株式会社(以下、キヤノンMJ)。その最終プロセスとして、運用自動化ツール「A-AUTO(エーオート)」の移行を実施し、メインフレームの撤廃を実現しています。

最適なITソリューションによるインフラ環境の変革を追求する同社にとって、メインフレームを撤廃し、時代に即した新しいビジネスインフラの構築に舵を切ることは必然だったのかもしれません。レガシーマイグレーションの掉尾を飾ったA-AUTO移行プロジェクトについて、キヤノンMJのIT本部ITインフラ部の皆様にお話をお聞きしました。

導入製品・サービス

A-AUTO(オープン)

導入メリット

  • レガシーマイグレーションを実現し、MFを撤廃
  • メインフレーム時代と変わらない使用感(安心感)を提供
  • MFがなくなったことによる大幅なコスト削減

レガシーマイグレーションの総仕上げにジョブスケジューラをスイッチ

キヤノンマーケティングジャパン株式会社

キヤノンマーケティングジャパン株式会社
IT本部 ITインフラ部
部長 結城 拓 氏

キヤノンMJでは2系統のメインフレームを中心に、業務系基幹システムを稼働させていました。このうちの一方のマイグレーションを終え、残る1系統についてもオープン環境へ移行する一大プロジェクトが進行していました。このレガシーマイグレーションについて、プロジェクト全体のオーナーとして指揮を執った結城氏は次のように語ります。

「メインフレームの維持管理にかかる膨大なコストを削減しようということが最大の理由です。さらに、クラウドや仮想化などを推進と同時に、メインフレームを撤廃し、新しい環境の構築を考えていました」

その達成を目指して“脱レガシーマイグレーション”の全社プロジェクトは進行していました。

このプロジェクトの総仕上げとして、メインフレームでシステム全体のジョブスケジューラとして稼働し続けてきたメインフレーム版A-AUTOを、サーバ版に移行するプロジェクトが動き出したのが2010年6月のこと。すでにA-AUTO以外のシステム移行がほぼ完了しようというタイミングでした。

A-AUTO移行プロジェクトのマネージャーを務めた三宅氏は次のように話します。

「ツールの選定自体はキックオフの前年、2009年10月頃から進めていました。複数のベンダー製品を比較検討し、最終的にサーバ版A-AUTOの採用に至りました」

柔軟なサポート対応実績も踏まえ、A-AUTOを継続採用

A-AUTOの採用に踏み切った理由を太田氏は次のように説明します。

「当社では1980年代からA-AUTOを使用しており、その基本機能への信頼感には揺るぎないものがありました。さらに導入後もユニリタには、業務や運用手法に合わせた細かなサポート対応をしてもらい、そのフットワークの良さは他社にない強みとして認識していました。今回の切り替えに際してもその強みを発揮し、柔軟な対応への期待がありました」

もともとキヤノンMJのA-AUTO運用環境は、非常にユニークなものでした。A-AUTOの標準的な運用といえば、1~2人のA-AUTO専任管理者がシステム担当者の要望を吸い上げ、ジョブネットの登録をはじめとするオペレーションを実行するというものです。それに対してキヤノンMJでは、50以上におよぶ個々の業務システムの管理者が、自らA-AUTOを操作します。すなわち登録ユーザーが50名以上という、他に例を見ない運用環境です。同社のメインフレーム版A-AUTOが“キヤノンスペシャル”と称されるほどの、独自の仕様を生む要因でもありました。

「弊社には昔から“自分のシステムは自分で面倒を見る”という文化があるのです。それはA-AUTOの運用も例外ではありません」と太田氏。

このような背景もあり、カスタマイズに柔軟に対応するユニリタに期待があったということです。

柔軟なサポート対応実績も踏まえ、A-AUTOを継続採用

ユーザーを巻き込んだ大規模な検証を実施

キヤノンマーケティングジャパン株式会社

キヤノンマーケティングジャパン株式会社
IT本部 ITインフラ部
チーフ 太田 昌徳 氏

採用が決まったサーバ版A-AUTOは2010年6月11日のキックオフを経て、構築作業がスタートしました。その作業中には、複数ユーザーが運用にかかわるキヤノンMJならではといえるプロセスも発生しました。それはユーザーを巻き込んでの大規模なラッシュテストの実施です。

「インフラ構築は8名程度のメンバーで行いましたが、検証にはユーザーも含め30名ほどを動員しました」(三宅氏)。

「仕様や要件を決めるのは我々ですが、実際に使うのはユーザーです。メインフレームの時にできていたことができなくってしまったのでは意味がありません」(太田氏)。

インフラ主体のプロジェクトで、ユーザーを巻き込んで大掛かりなラッシュテストを実施したのは、キヤノンMJでも前例のないことだったそうです。

「今回はプロジェクトの早期から検証環境を用意したり、A-AUTO専用パソコンを用意したりし、どんな機能が必要なのかをユーザーと一緒に考え、開発を進めました。通常はここまではやりません」(結城氏)。

このラッシュテストを通じ、検索機能の強化やスケジュール排他処理設定などの機能が追加されるなど、ユーザーの意向がサーバ版A-AUTOに反映されていきました。

そして、このラッシュテストのさなかに、3月11日の東日本大震災があったことは忘れられないエピソードだと三宅氏はいいます。

「幕張の拠点でラッシュテストを実施するため、ユニリタからも10名ほどのエンジニアに参加していただいたのですが、ちょうどそこにあの震災があったのです。明けの月曜日にもテストは予定されていました。我々が震災対応で右往左往している中、ユニリタのスタッフは黙々とテストを進めておられたのが実に印象的でした」と三宅氏は当時を語ります。

その後も、計画停電の影響を受けるなどの事象に見舞われましたが、プロジェクト進行の遅延は最小限に抑えられ、ターゲット期日である4月9日、無事にカットオーバーを迎えました。

「A-AUTO切り替えを待っていた他の開発案件もあり、このプロジェクトがうまくいかなかった場合、周囲へのインパクトは大きかった。まして震災もあったことで、インフラ系のメンバーがBCP対応に忙殺される局面も多々あったので、私自身にとっては非常に印象深いプロジェクトになりました」(結城氏)。

ユーザーからのクレームは現状ゼロ メインフレーム時代と変わらない使用感

キヤノンマーケティングジャパン株式会社

キヤノンマーケティングジャパン株式会社
IT本部 ITインフラ部
三宅 清文氏

さて、実際に運用が開始されているサーバ版のA-AUTO。その使用感について、ユーザーの反応を尋ねたところ「これまでとは運用の方法こそ変わったが、そのことによる負荷はほとんどない」(太田氏)とのことで、ラッシュテストを丁寧に実施した成果は確実にあらわれています。

また、三宅氏は「スケジューラは動いて当たり前というところがあります。ユーザーサイドから何も声が上がらない、つまり彼らが黙って使ってくれているというのが一番の褒め言葉だと考えています」とも話します。

さらに、コスト面についても「メインフレームの運用費がなくなったわけですから、大幅なコスト削減を達成しています」(結城氏)。

「ユニリタのライセンス交換サービス(注)を利用したので、A-AUTOに関しては実質的なコストはかかっていません」(三宅氏)とご満足いただけているようです。

最後に、ユニリタやA-AUTOの今後に期待することをひとことずついただきました。

「メインフレーム版とサーバ版、それぞれの特徴や利点を両者に集約して、より高機能な製品に進化させてほしいですね」(三宅氏)。

「今以上にユーザーが安心して製品を使える環境を整備していってもらいたいですね」(太田氏)。

「ユニリタと当社はこれまでも長いおつきあいを続けてきたわけですが、今回の切り替えを通じて、より一層キヤノンMJの状況をご理解いただけていると思います。今後も次の展開に繋がるような提案に期待しています」(結城氏)。

キヤノンマーケティングジャパン株式会社

  • 事業内容 : キヤノン製品ならびに関連ソリューションの国内マーケティング
  • 設立 : 1968年2月
  • ホームページ : http://canon.jp/
キヤノンマーケティングジャパン株式会社

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