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導入事例

標準業務プロセスのグローバル展開・徹底・維持管理|日本電気株式会社様

標準業務プロセスのグローバル展開・徹底・維持管理|日本電気株式会社様

~それを可能にした改革推進組織とBPM 方法論~

日本電気株式会社様(以下、NEC)は、230を超える連結子会社を持ち、ワールドワイドで事業展開を行っています。2008年当時、「グローバル化」「コンプライアンス問題」「金融危機」「業界再編」など、さまざまなビジネス環境の変化に伴い、変化への迅速な対応、グループ一体となった経営が急務と判断した経営陣は、「グループ全体の構造改革と業務プロセス・情報システムの標準化」に踏み切り、これを実現する手法としてBPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)を採用しました。この改革においてBPMの適用を推し進める役割を担った経営システム本部の川嶋葵氏に、BPM採用に至った背景と成功の秘訣を伺いました。

導入製品・サービス

ARIS

導入メリット

  • グローバルで実績のあるBPM に関する方法論を持ち、個社ごとに活かしたコンサルティングサービスが可能
  • ITAC(IT 業務処理統制)の効率化
  • 現状調査、要件定義、テスト、教育などにかかる工数を大幅に削減

全社組織の縮図となる改革推進組織の設置

日本電気株式会社

日本電気株式会社
経営システム本部 主任
川嶋 葵 氏

「2008 年当時、グループ各社の業務プロセスや情報システムは、各社で個別に最適化されている部分が多く、グループ全体で見ると、業務プロセスの重複や無駄の発生、システム運用コストの増大を引き起こしていました。しかし、グローバル市場で競争力を維持するために、経営のスピードアップや低コスト経営が求められる中、会社や組織ごとに異なる業務プロセスが存在するのでは、施策の展開に時間がかかり、不要なコストも発生します。また、似て非なる情報システムを乱立させる要因にもなります。そこで当時の経営陣は、グローバルで競争力のあるシンプルな標準業務プロセスをゼロベースで設計し、これにもとづく標準システムを構築し、グローバルに展開・徹底させようとしました。」「この改革の大きなポイントの一つは、業務プロセスそのものを企業資産として捉え、継続的に維持管理していく、というBPM に全社を挙げて取り組むことを決断したことです。その為に体制面では、経営システム本部の中に業務プロセス改革部を新設し、販売・調達・経理など主要部門のキーパーソンをアサインすることで、全社組織の縮図となる組織を構築し、当事者を主体とした円滑な検討を実現しました。」

NEC 経営システム本部 主任 川嶋 葵氏は、当時同氏も所属していたプロジェクト体制の特徴を、このように振り返ります。NEC では、この経営改革を2008 年から3 年間で完遂できるようプロジェクトを推進することになりました。※下図(図1) 参照

特にグループにおけるコンプライアンス強化の視点に立ち、販売・調達・経理の3 領域を対象に、海外も含めたグループ全体でNEC標準の業務プロセスを可視化して、合意形成のための議論ができるようにするところからスタートしたといいます。

図1:主要部門のキーパーソンをアサインしたプロジェクト体制

BPMツールの選定

BPMの成功要因

「業務プロセスを企業資産として管理し、グローバルに展開しようと思うと、Excel を使ったやり方では限界がありました。そこで、業務プロセスをモデリングし全社で共有できる事、グローバル・ワンインスタンスで維持管理できる事、標準システムに据える予定であったSAP との親和性が高い事、業務プロセスのパフォーマンスを測定し、改善し続けられる事、大規模運用に耐える実績とグローバルのサポート体制がある事等の評価基準を定め、専門のBPM ツールを選定して、グループ内の業務プロセス資産の一元管理を実現しようとしたのです。」

こうしてNEC では数社のBPM ツールを比較検討した結果、全ての要件を満たしていた「ARIS」を選定しました。選定の過程で特に重視したポイントを川嶋氏は次のように説明します。「ツールの機能だけでなく、ベンダーがグローバルで実績のあるBPM に関する方法論を持っているかどうかという点です。」

株式会社ユニリタ

株式会社ユニリタ
BPM部 部長
冨樫 勝彦 氏

同氏によれば、BPM を成功させるためにはツールそのものよりも方法論の比重が高いといいます。「BPM の成功要因において、ツールは10%、方法論が30%、組織・人・文化が60%という比重を占めると考えます。組織・人・文化は幸いにも経営トップ主導で改革を進める方針が出されていましたが、ツールと方法論は自社にはありませんでした。それだけに、既に豊富なグローバル事例を持ち、この実績をNEC 流の方法論作りに活かしてくれるコンサルティングサービスを高く評価したわけです。」(川嶋氏)

先行するドイツのBPM 事例を主導したコンサルタントを招き、経営層を対象にワークショップも開催。実際に、経営層がドイツに出向き視察して手応えを得たことも、「ARIS」選定のポイントだったとのことです。

BPM 方法論の重要性

「当社の事例をご紹介すると、NEC さんはトップダウンができて羨ましい。うちはボトムアップだから。という声をよくお聞きします。しかし、改革がトップダウンであっても、ボトムアップであっても、施策を具体的にどのように進めるのか、という方法論が必要である事に変わりは有りません。」(川嶋氏)

川嶋氏が所属していた経営システム本部 業務プロセス改革部では、BPM を推進する体制、標準業務プロセス設計に関するルール、内部統制対応、グローバル展開の方法、運用に入った後に起こる変更管理やパフォーマンス測定手法、改善案の標準への戻し方等、今後起こるであろう標準業務プロセスに関わるタスクを予め洗い出し、プロジェクトの推進スケジュールにあわせて具体的な進め方を方法論化し、関係者へ提案・教育し、その実行支援を地道に提供し続けました。※図2、表1 参照

図2:BPMの進め方を方法論化

表1:方法論定義

各社は限られたスケジュールと予算の中で標準業務プロセスと標準システムの導入を進めなければならず、新たな手法を取り入れることには時に反対の声も当然聞かれたとのことです。しかし、川嶋氏はこう振り返ります。

「標準化の範囲や粒度の基準、重要なマイルストンにおける完了条件などが明確化される事自体に批判の声は起きません。問題はマイルストンに達するまでのプロセスです。プロジェクト関係者がお互いを尊重し、制約の中で出来ない事に耳を傾け、優先順位を切った上で残ってしまう部分は継続課題として後追いでも完了期日を合意するといった柔軟性や信頼関係がありました。」(川嶋氏)

標準業務プロセスの定義は急ピッチで進み、「ARIS」に乗せて展開されていきました。更に、ARIS に格納されている業務プロセスと、SAP SolutionManager に格納されている情報システムの設計情報を双方のシステム間によって紐づけることで、業務プロセス設計者は「情報システムがどのように実装されたのか」を実際に確認でき、システム開発者は「情報システムがどのような業務プロセスで使われているのか」を把握できるようになりました。今では、ITAC(IT 業務処理統制)の効率化にも役立っているとのことです。

グローバル展開にあたっては、業務プロセスと情報システムについて、全ての国・地域に共通するグローバル標準を整備し、その上にモデル標準(本社モデル、国内関係会社モデル、海外関係会社モデル)を設けました。各モデルに属する各会社の固有要件を必要最低限しか認めないことで、現状調査、要件定義、テスト、教育などにかかる工数を大幅に削減。グローバルでシステム展開をする際のリードタイムが、一般的なシステム構築の場合12 ~ 15 ヵ月の開発期間が見込まれる中、6 ~ 9ヵ月という短期間で実現できたのです。

NEC 経営システム本部主導で、国内・海外のグループ企業に標準業務プロセスと標準システムの展開を約3 年で53 社(本社、国内37 社、海外15 社)実施。現在も引き続き、グローバル展開活動を行い、展開された標準業務プロセスは現在も経営システム本部により維持管理されています。

補足-ユニリタコメント

2016 年現在、当時のプロジェクトチームは解消されていますが、NEC 経営システム本部内には現在もBPM を維持管理する専門チームが、世代交代しながら恒常組織として存続し、標準業務プロセスの維持・改善を支えています。プロジェクトを支援したコンサルタントは㈱ユニリタのBPM 部に在籍し、日本初であったNEC の大規模BPM 展開事例で培ったノウハウを汎用化させて「グローバルテンプレートアプローチ」「業務要件定義ソリューション」として他の日本企業に展開しています。

日本電気株式会社

  • 創立:1899 年(明治32 年)
  • グループ主要事業:パブリック、エンタープライズ、テレコムキャリア、システムプラットフォーム
  • ホームページ : http://jpn.nec.com/
日本電気株式会社

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BPM(ビジネスプロセスマネジメント)ツール | ARIS

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