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エンタープライズ企業における自動化推進のカギとは?
~スモールスタートで効果を見せることが最高の特効薬~

エンタープライズ企業の情報システム部門は、社内サービスのIT化が進んだことにより、管理すべきインフラが現在進行形で増加し続ける一方で、限られた人員でシステムを管理しなければならないという課題を抱えています。

そこで、システム運用の現場で自動化に関する多くの課題を解決してきた、株式会社フィックスポイントの代表取締役 三角正樹氏をお招きし、「エンタープライズ企業におけるシステム運用の現状」や「自動化に踏み出してもらうためにはどうするのが効果的か」など、現場を熟知する生の声をうかがいました。

クラウドと仮想化が自動化の ニーズを促進

結城:本日はよろしくお願いします。早速ですがエンタープライズ企業においてシステム運用を自動化するニーズが、最近、増えてきていると感じているのですが、三角さんはいかがですか?

三角:確かにそうですね。この1~2年、特にこの1年はエンタープライズ企業の情報システム部門が部署の課題として自動化を挙げています。ただ、その理由は明確ではないのですが…。

結城:やはりクラウドの活用が急増していたり、仮想基盤を用いることで管理対象となるシステムが増加していることが背景にあるのではないかと思われますよね。

三角:自動化したいというニーズは、ある程度の規模にならないと出てきませんが、例えば弊社のお客様である陸運大手の情報システム子会社様は、仮想サーバだけで3,000インスタンスという規模です。宅配便の集配拠点すべてにネットワーク回線があり、新しい拠点や新しいシステムが増えていく一方で、拠点によっては保守切れによるリプレイスも発生します。こうした企業では、やはり自動化のニーズが生まれてきます。

結城:弊社のお客様でも、エンタープライズ企業におけるクラウドのインスタンスが増えていますね。ある小売り大手ではAmazonのインスタンスでオールクラウド化に移行しました。オンプレ環境を見ていた情報システム部門が、クラウドに移行したことで「自動化をやらなくては」という流れになっているケースの代表例と言えるでしょう。

三角:クラウド化が進むと、情報システム部門が関わらないところでIT化しているケースも多いですよね。

結城:結果として、情報システム部門が管理しなければならないシステムが増加し、従来の基幹システムの管理に加え、基幹以外のシステム管理が増えることになりますね。

“コスト削減”を標榜すると自動化は 失敗する?

結城:自動化のニーズが広がっているのは、システム運用のための人員が極限まで少なくなっているというのも背景の1つですよね。

三角:確かにそうです。ただ、既に限られた人員で運用を行っているため、コスト削減を目的に自動化をしようとすると「意外と効果が出ない」という評価になりがちです。

結城:自動化ではコスト削減効果が見えにくいということですか?

三角:そうです。例えばコールセンターで人員を半分にできれば、コスト削減効果ははっきり出ますが、システム運用の部門は既に限界まで人員が減らされていますよね。自動化ツールを入れても、何かあれば電話を受ける必要もあるので、結局は人がいなければなりません。そのため頭数は変わらないので人的コストの削減にはなりませんよね。

結城:なるほど。自動化の目的はコスト削減以外に置いた方が、さまざまな効果が見えやすくなるわけですね。

三角:例えば、セキュリティ診断を提供しているお客様がオペレーションを自動化した結果、顧客増により4年間でインシデント数は6倍になっていますが、運用担当者はずっと2名のままです。売上は上がっているけれども、人的コストはそのままというわけです。

結城:なるほど。「同じパワーでコストを上げずに2倍、3倍のことができる」というように自動化をとらえると、効果がわかりやすくなりますね。

自動化に対する情報システム部門の 存在意義

結城:ニーズが高まっていると言っても、実際のところエンタープライズ企業ではなかなか自動化が進んでいないのも実情ですよね?

三角:自分がCIOの立場なら、自動化を進めないことは理解できます。先ほど申し上げた通り、目に見えてのコスト削減にはならないのに初期費用はかかります。「今システム運用は回っているのだから、君たち、頑張りなさい」と(笑)。短期的な視点では自動化には、なかなか踏み切れませんよね。最初は辛抱する必要があります。

結城:少し前だと“攻めのIT”という言い方が流行ったように、情報システム部門が新しいことへ積極的に関わることもありましたが、自動化の推進にはなかなか携わりにくいようですね。

三角:情報システム部門の役割が昔からの基幹システムの維持管理になってしまって、新しいことに取り組めていないからでしょう。

結城:自動化を進める上で、「情報システム部門にこうしてもらいたい」というリアルなニーズは企業にとってあるのでしょうか?

三角:本来はあったはずです。もっとも、CIOがきちんと情報システム部門の役割を描いてあげるなど、経営がコミットしているかがポイントになります。ただ、トップダウンではなく、ボトムアップというケースもあります。情報システム部門はもともと外には出ずに会社のルールや技術に縛られがちでしたが、若手のエンジニアを中心にユーザコミュニティで情報を収集するなど、「ネットでいろいろ知っているが会社では試せずにうずうずしている」という層もいます。本来、自動化はボトムアップが難しいのですが、こうした層を巻き込んで、小さく試して効果を出すことでシステム運用の現場も経営層も説得できるという例も多いですね。

結城:それは興味がありますね。

三角:あるケースでは、情報システム部門のリーダ的存在が、上も下も説得してくれました。運用の現場では、自動化が進むと「自分たちの仕事がなくなるのでは?」という思いから最初は抵抗勢力になりがちです。しかし、自分たちの業務が楽になるということが実感できると目の色が変わって、むしろ推進者になります。一方で、経営には自動化により目先の仕事ではなく、生産的な業務に取り組めるようになったことをアピールすれば評価されます。まずは小さく始めて効果を見せるという役割を情報システム部門が担うことが、自動化推進のカギになると思います。

口説き文句は「一緒にやりましょう」

結城:スモールスタートという切り口はいいですね。

三角:1~3ヶ月くらいのスパンで自動化できる業務を切り出して、まずはやってみると「このくらいのことをすれば、このくらいの効果が出る」ということが実感できます。これを繰り返すのが、自動化をエンタープライズ環境でも広げるには有効でしょう。

結城:小さく試しながら結果を出していけば、自分も楽になりますし、会社からの評価も上がりますね。弊社にも無償のジョブ管理ツール「A-AUTO50」を利用し、効果を確認してから「A-AUTO」にアップグレードされるお客様がいます。お試しで始めて、結果が出せればスケールアップというやり方もあるかと思います。

三角:弊社の運用自動化プラットフォーム「Kompira」も自動化したいところからしたいだけできるので、要件カットの小さいサービスでも利用できます。ところで結城さんは、スモールスタートを提案するときには、どのようにアプローチしているのですか?

結城:私の口説き文句は「不安はわかりますが一緒にやりましょう、3週間で結果を出しましょう」とアプローチをしています。
三角:「一緒にやりましょう」というのはいいですね。

結城:とあるお客様がエンタープライズの典型だったのですが、月2回、土曜日に出社して約100インスタンスのメンテナンスの結果を確認しているというケースがありました。日中はできないので休日出勤しているわけですが、もともと月1回だった土曜出社が、インスタンス増で月2回になり、その一方で経営からは「ちゃんと休むように」と(笑)。とはいえ平日に代休をとるわけにいかない、またコストをかけることもできないという話をうかがって「それなら既存技術のA-AUTOと、少し新しい技術のOSSを組み合わせたハイブリッド型で自動化すればいいじゃないですか」と提案し、共同作業で自動化を進め、結果を出しました。そうするとそれまで新しい技術の導入に消極的だったエンタープライズでも、新しい技術に注目するという効果も生まれます。

三角:一緒にできることも多いですからね。弊社としても、今後もお客様へ課題解決のためのメソッドを提言していきたいです。

結城:それは弊社も同じです。本日はお忙しい中、ありがとうございました。

担当者紹介

株式会社フィックスポイント
代表取締役
三角 正樹

システム運用に携わって18年以上。(株)CRC総合研究所(現 伊藤忠テクノソリューションズ)入社、伊藤忠グループのMSP立ち上げを行ったのち、独立。2003年フォースクーナ(株)創業、2013 年日本で唯一の自動化専業ベンチャー(株)フィックスポイント創業
www.f ixpoint.co.jp

株式会社ユニリタ
プロダクト事業本部販売支援グループ グループ長
結城 淳

約20年に渡りジョブ管理およびシステムの自動化に従事。サポート・プリセールス・営業・マーケティング、そして自動化製品オーナというあらゆる面で顧客とシステムに接してきた経験を活かし、自動化のためのテクノロジーの実装を実現し続けている

関連サービス&プロダクト

・「Kompira」

・「Kompira」外部ウィンドウを開く

Kompiraは今ある手順書をそのまま自動化できますので、自動化したいところからしたいだけ行う事ができます

・「A-AUTO50」

・「A-AUTO50」

「A-AUTO」とOSSツール「GoCuto」を組み合わせた、「既存技術」と「少し新しい技術」のハイブリッド型サービスです。

・「ジョブ自動化サービス」

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