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これからの自動化について真剣に考えてみよう

過去の運用自動化の取り組みを振り返り、反省を活かす 今も昔も変わらないセオリーとは

センサーによるデータ収集と活用

A-AUTO

ユニリタグループ(以下:ユニリタG)で初めて運用自動化ツールの販売に着手したのは、1982年にさかのぼります。
T業界のもっぱらの話題でした。ユニリタGは、その当時から運用自動化に取り組み、ジョブ管理ツール「A-AUTO」の販売は、36年目を迎えます。

下図は、業務プロセス、システムに応じたジョブの自動実行制御イメージです。「A-AUTO」が採用される以前の業務は、担当者が人手で対応し、数字の集計も電卓で対応し、帳票作成も方眼紙に手書きの時代を効率化する取り組みを支援し続けてきました。定型化された作業を自動実行する効果は明確です。
「A-AUTO」発売から36年目を迎えた今、自動化ツールの話題が再燃しています。そうです、働き方改革が叫ばれる中、業務プロセスの自動化を目的としたRPA(Robotic Process Automation)の登場です。RPA自体はこれまでにもあった技術を洗練させたものであり、決して新しいものではありません。
ポイントは、これまでシステムに向いていた自動化の認識を、人(ヒト)の代行としてソフトウェア(ロボット)に作業させるという考え方の変革です。
これまで運用自動化に取り組んできたユニリタGでは、新しいキーワードが生み出され、働き方改革や、生産労働人口減少に対し、どのように業務自動化ツールとして定着させるか、ユニリタGとしては過去の運用自動化の支援をおこなってきた経験や知見を活かしてお客様を支援しています。


業務プロセス

運用管理製品と運用自動化ツール

現在のIT市場において、運用自動化ツールは、運用管理製品の1ジャンルと位置付けられています。つまり、運用管理という大分類のもとに、小分類としての自動化ツールの市場が存在しているわけです。
ユニリタGもジョブスケジューラ(ジョブ管理ツール)からスタートし、お客様の声を反映しながら、後にシステム監視機能や帳票の自動仕訳機能、そしてリリース作業の自動化、総合運用管理(システム監視とアプリケーションタスク、キャパシティ監視の融合)へとラインナップを拡張してきました。前述の通り、自動化ツールは運用管理分野にあって、実は今も進化し続ける最も新しい市場といえます。

ジョブスケジューラと運用自動化ツール

システム運用の自動化として、作業手順書の自動実行を意味する、「RBA(Run Book Automation)」や、ITプロセスの自動化を意味する、「ITPA(IT Process Automation)」といった概念・用語が登場したのは比較的新しく、2000年代も半ばに入ってからのことです。RBA登場以前から運用業務の省力化を目的に広く使われていたジョブスケジューラは、メインフレーム時代から続く長い歴史を持っています。
当時、運用の現場に携わっている担当者であれば、「自動化ツールは、これまで使った経験がないけど、ジョブスケジューラなら日常的に使っているよ」という声が少なくありませんでした。
ジョブスケジューラは、システム運用業務の省力化において、効果が出る有効な手段であると認められていました。今も継続して運用標準化のツールとして利用されていますが、RPAは、果たしてジョブスケジューラと同様にお客様に定着するのか、ユニリタGは、今後のお客様の取り組みを注視しています。

ジョブスケジューラがなぜ定着したのか

ジョブスケジューラの役目は、「ジョブ(仕事)」として定義される作業を、あらかじめ定めた日時や頻度・間隔で実施することにあります。ある条件でのみジョブを実行したり、逆に定期的に実施しているジョブを特定の条件では実行しなかったり、ジョブの異常終了時にリカバリ策を講じたり、といったジョブの例外的な制御も、一般に可能なものとなりました。 他商用の運用自動化ツールの多くも、こうしたジョブスケジューラの機能を持っていますが、さらにハードウェアやソフトウェアの状態を自動取得して構成・設定を変更したり、適切なコマンドを自動実行しシステム環境のリブートを仕掛けたり、といったところまでカバーし、多少なりともインテリジェントな要素を持ったものを、運用自動化ツールと定義することができると考えます。

本来の自動化の狙いを再確認

担当者が手作業で実行する定型化された業務に対し、プロセスの見直しとともに自動化ツールを活用しながら対応させることは、過去から続けてきた改善方法の1つと考えます。ユニリタGは、これまで取り組んだ改善方法の進め方や期待する効果、目的は、これからも変わらないと考えます。 ユニリタGではRPAの取り組みで困っているお客様の声を聞く機会が増えています。それは、「手段が目的化している」「効果が見えにくい」「プログラムを担当する人が足りない」「野良ロボットが増え、EUC(End User Computing)の失敗の再来だ」「監査要求に対し、ロボットの動きが正しいか証明できない」「結果、ツール導入になってしまった」といった自動化失敗の声です。
ユニリタGがアドバイスできることは、自動化の本来の狙いを再度お伝えすることです。その狙いに対し、どんな効果を期待するのかを整理するご支援を中心に展開しています。
ジョブスケジューラは、手作業でおこなっていた運用作業について、相次ぐ「ヒューマンエラーを撲滅しよう」「障害を減らし、品質を向上させよう」「業務記録を残す統制要件に追従しよう」「その結果、コスト削減を目指そう」とスタートしました。結果よりも途中の活動プロセスが重要と捉え、運用現場の担当者が真剣に考え取り組んできた集大成と言えます。
RPAにおいては、本質的な目的は変わらないと考えます。業務効率化やコスト削減を狙うあまり、大事な途中のプロセスを無視しては上手く行くものも失敗する結果を招くのも至極当然の結果と言えます。ツール販売のメーカ、ベンダに任せきりでは、業務自動化の定着は難しいのではと考えます。困っているお客様を支援していく中で一番多く見られる誤解は、RPAツールで何でも対応できると勘違いしてしまうケースです。

天秤

現在、お客様はITを活用した改善活動による「攻め」「守り」のバランスの見直しに取り掛かっています。これまでの「守り」の業務から「攻め」の業務にシフトをし始めており、今後のデジタルビジネスを加速させるその動きを停止させないための活動をユニリタGが提案します。お客様の立場になり、お客様の課題を解決する提案活動を推進しています。
ユニリタGでは、2018年より、業務の特性に応じてツールの強み・弱みを見極め、活用シーンに応じた対策を講じる支援を展開し始めました。
例えば、RPAの適用ポイントとしてターゲットとしている業務担当者のExcel業務について業務の特性を考慮した結果、RPAではなくETL(Extract・Transform・Load)のテクノロジー利用に切り替え、提案し直した業務改善実績も多くなってきました。
本誌の次頁では「働き方改革!現場のExcel業務効率化ソリューション~使い慣れたExcelはそのまま、クラウドサービスで最大限に効率化・自動化~」と題し、ユニリタGが新たに紹介する「Excel業務効率化クラウドサービスソリューション」について紹介しています。ぜひご一読ください。

ユニリタのRPAの取り組み

ユニリタGでは、36年前から運用領域に取り組んできた経験や知見を今こそ活用し提供したいと考えています。まず、お客様に「RPAって、いったいどんな製品なのか?」「どのように使えばいいのか?」「どんな効果が出るのか?」「どのように管理すべきか」、どんな体制を作るべきか」を正しく、伝えていこうと考えています。
お客様のこれからの活動をユニリタGがベストパートナーとして、ともに取り組むために必要な経験や知見の蓄積を含め、支援させていただける準備が整いました。既にRPAツールを導入済みながら成果を出せていない、というお客様はもちろん、RPAツールを一切導入されていないお客様でも、ユニリタGの支援だけでかなりの業務負担を減らし、効果創出を狙うことが可能と考えます。
RPAへの取り組みについて、ぜひユニリタGにご相談いただければと思います。次号では、RPAの取り組みに際しての勘所と、ユニリタGの提供するRPAソリューションについて紹介します。

担当者紹介

藤原 達哉

株式会社
ビーエスピーソリューションズ
代表取締役社長
藤原 達哉

宮下 貴行

株式会社ユニリタ
営業本部 営業部
ITエンジニアG
宮下 貴行

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