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企業に役立つデータを探し出せ!! ~ビジネス上、意味のあるデータに素早く仕上げる技~

そもそもビッグデータとは

読者の方々は、ビッグデータという言葉をどのように捉えているでしょうか。

2013年の流行語大賞候補にノミネートされて以来、テレビや新聞、Web、広告などのメディアで取り上げられ、IT業界においても大規模かつ高速な並列データベースの出現やデータを分析するためのソフトウェアやサービスが次々と発表されてきました。

IT担当者は、企業内のさまざまなデータを活用する目的で製品やサービスを上手く活用し、効果を出す準備を進めています。その結果、既にデータ活用を始めている企業もありますが、取り組みが上手く行かず、目的や方法を再検討している企業も多くあります。

事実、お客様の声をヒアリングしてみると、「ビッグデータから何が見えるかわからない」、「これまで取り組んだが、意義が見いだせなかった」、「分析出来る人がいない」など、データ活用に取り組む際の課題や問題を口にするIT担当者も多くなってきているのが実情です。

今後、企業はビッグデータに投資を続けるべきなのか、データ活用の価値をどのように判断していくのかを明確にするためにも、データ活用の意義を見つけることが必要だと考えます。

目に見えない事象の価値とは  

これまで企業が投資し続けてきた「目に見えるモノの価値」とは異なり、データ活用は「目に見えない事象の価値」にあたります。 流行や嗜好の変化に素早く対応できることが生き残りの条件となっている中、データ活用の期待は高まるばかりです。企業のグローバル化や多角化経営などによって、これまで以上にその重要性が拡大し、世の中の変化に対して、現場の勘や経験に基づいた意思決定が頻繁に行われる現状が続いています。

特にシステム運用業務は、人間が判断して、対応する業務範囲が広く、また業務量も多い職種です。データの活用こそが、お客様や世の中の動きを深く知り、業務プロセスやデータの流れを深く知るきっかけになるのではと期待されています。また、ICTを上手く活用して、データに基づいた適切かつ客観的な判断を下す取り組みは、生産年齢人口減少の影響でIT担当者が減った場合の対策にも有効な取り組みになると思われます。

ユニリタグループは、これまでビッグデータに関する支援として、運用データの活用を推進してきました。

運用データ活用のポイント

運用データの活用に向けては、大規模なデータベースや高度な分析ソフトウェア、分析が出来る専門家(データサイエンティスト)を揃えるだけではなく、投資価値を生み出すための準備が必要です。

運用データの活用を成功に導くために、これまでユニリタグループが案件を進めて行く中で見出した3つの成功ポイントをご紹介しますので、今後の進め方のご参考にしていただければと考えます。

1.まずは活用データの特性を理解

これまでの運用データに新しいデータ活用の目的を示し、必要な情報を得るためには、活用するデータがどのように生成されているのか、データが生成された業務プロセスがどうなっているか、データ処理プロセスの特性がどのようなものかなどについて、確認するための深い業務理解が必要となります。(図1参照)

システムが細分化された現在、全体の業務を網羅的に把握することがとても困難であるため、新たなシステム構築を検討する際に業務プロセスやデータ処理プロセスなどを可視化し、データ活用を目的に標準化などを推進することが必要になります。

また、業務やデータに関して整理できるIT担当者を育成することも今後の重要なデータ活用の成功要因となります。

2.次に運用データ活用の勘所

運用データと言えば、ITサービスマネジメント(以下、ITSM)領域のデータ活用を想像しますが、より効果のあるデータ活用を目指すのであれば、ITSM領域のデータだけではなく、対象範囲を拡げる取り組みが必要です。まず、運用業務のあらゆる情報(各種ログ、作業記録、ヒヤリハット、ITSMツール、お客様満足度調査結果、IT担当者のスキル、実績工数など)を集約してみて、データ特性やデータの相関関係を確認します。そこから、今後必要となる運用データを見極めることから始める必要があります。

例えば、障害が発生した際の記録は、インシデント管理ツールにデータとして記録されるが、障害を知らせるメッセージ検知から障害解決までの過程で使われる運用担当者の経験や知見、勘所を示すデータは、実は運用データとして上手く活用していない企業が多いと感じています。(図2参照)

まずは、身近な情報からデータを整理し、活用を検討していたければと思います。

図2

3.小さな成功体験を繰り返す活動

運用データ活用の取り組みは、成果に繋がるまでに時間がかかります。データ活用を推進するには、データ活用の初期段階から関係者を巻き込むことが必要です。関係者から意見を聞き、データ活用の観点を複数の視点で議論することで当事者意識を持ってもらうことが必要です。データ活用の成果を出すために、大きな成果でなくとも関係者が理解しやすい形でデータ活用の成果を見せる努力をすることが重要です。

運用データの活用は、現場の課題解決から取り組むのはどうでしょうか。小さな成果の積み上げが運用現場にデータ活用の経験や勘所を醸成することになり、今後の大きな成果に繋がるものと考えます。

ユニリタグループの支援について

ユニリタグループは、データの可視化を価値と考えた場合、運用業務には、人がノウハウや経験を前提に対応している業務が多く残っており、データ活用により、人手で対応する運用業務の自動化やナレッジ化、AI化(人工知能)を実現するポイントとして価値を示すことができると判断しています。

ビッグデータ活用のひとつとして、運用データの活用にこそ意義があると考えます。なお、運用データの活用は、課題解決から取り組み、少しずつ成果を出すことが必要です。

ユニリタグループでは、ビックデータの活用を推進する上での製品やサービスを用意しています。詳細は、ユニリタグループの営業担当者までご相談下さい。

運用データの活用サービス「Mr.CIO」

ユニリタのアウトソーシングサービス「Mr.CIO」を活用することで、運用業務中に発生した業務データを自動で記録することが可能です。また、記録された運用データを基に、業務マニュアルのドキュメント化を行い、業務プロセスの標準化を実現します。さらにユニリタの知見を基に業務プロセスの改善を提案することで、お客様が目指すべきシステム運用像に近づくことができます。

自動化、効率化を目的とした業務情報の 分析・活用サービス

ユニリタは、監視・オペレーション業務のあるべき姿として、業務で発生したイベント、障害、問い合わせなどの業務情報をモニタリングし、自動化、効率化を進めることが大切であると考えています。モニタリングをサポートするサービスとして、お客様の中で日々蓄積されている業務情報をユニリタで分析・活用を支援するサービスを用意しています。

自動化、効率化を目的とした業務情報の 分析・活用サービス

担当者紹介

営業本部 コンサルタント
全能連マスター・マネジメント・コンサルタント
宮下 貴行

ユーザ企業より、ビーエスピーソリューションズに入社後、7年間コンサルタントとしてお客様のIT戦略や企画立案を中心にコンサルティング活動を実施。2015年4月にユニリタに移り、コンサルティングやアウトソーシンングを中心としたビジネスを展開するコンサルタントとして、お客様の課題や問題の解決を目的とした提案活動を行っています。お客様の視点に立ち、効果のあるソリューションをご提案しています。

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