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どう舵を切る?待ったなしの企業競争力強化に直結するIT投資へのシフトチェンジ

社内のセキュリティポリシー

現在、企業が保有する情報システム資産の数々は、作業時間短縮や省力化といった「コスト削減=収益性向上」を通じてビジネス貢献を果たしています。各種の伝票処理を担う基幹業務、計数による実態把握などの管理業務、ドキュメント作成等のオフィス業務、組織間の業務迅速化のグループウェアや、各個人の時間有効活用に向けたPIM(Personal Information Manager)など多岐に渡ります。

このような分野へのIT投資は、どの企業でもひと通りなされた感があり、一定の効果を出しています。リニューアルのニーズはあるものの、プラットフォームの老朽化、ビジネスへの適合性が乖離してきた状況、もしくは更なる効果の期待が無い限りはそのまま継続・メンテナンスして使い続けるでしょう。つまり、経営層の意識には”投資済み”として映っています。

IT投資対象を優先・選択する際の意思決定も、「コスト削減=収益性向上」から、「競争力強化への貢献度」に変化してきています。

IT投資と要員のシフトチェンジ

このため経営層のITに対する期待は、これまでとは異なる視点で考えられています。攻めのITと呼ばれる企業競争力アップにつながるIT投資・システム構築です。平たく言えば「コスト削減も重要だが、売上増大につながるシステム化を進めて欲しい」といったところでしょう。IoTやスマートフォンでの市場対応 など、ネットワークインフラと個々人のスマートデバイス活用の定着といった社会的変化と定着が、その重要性の認識を変化させていると言えます。経営層は、これらの変化への対応を進めていないと競争優位性を失うかもしれないとの危機感を感じているのではないでしょうか。

実際、スマートフォンへの対応は深刻です。これまでのE-Mailを用いた顧客に対するアプローチ(コンテンツのプッシュやコミュニケーション)は、いまや完全に機能しているとは言えません。若い世代は、LINEやFacebookなどのSNSや無料のネイティブアプリを利用しているため、従来のメールマガジンは全く届いていないと言えるでしょう(”迷惑メールフォルダ”に仕分けされるだけ)。今やスマートフォン・ネイティブアプリを介したコンタクトが不可欠な状況です。

シフトチェンジに際して考えるべきこと

IT部門やIT子会社は、このような状況下での経営層の期待に応じるべく、IT投資と要員のシフトチェンジが必要になります。”攻めのIT”による企業競争力アップにつながる戦略的な分野への、人材を中心としたリソースシフトを進めるべきです。しかし、既存の情報システム資産とインフラの運用・保守に多くの人材が割かれており、新しいITアーキテクチャの準備はなかなか進まないのが実情といった声を聞きます。

以下が本音でないでしょうか?

 ■新規IT投資の領域に人をシフトしたいが…..
  ・日々の業務をこなすことで手一杯である
  ・担当者がいないと運用ができない
  ・障害復旧までに時間がかかる
 ■シフトチェンジしようと言っても…..  
  ・新しい技術のスキルがない 
  ・モチベーション/インセンティブがない
 ■IT部門やIT子会社の立場から言うと…..
  ・安定的な収益源を失いたくない
  ・優秀な人材は外販に向けたい

結果として、経営層のITに対する期待に対して、十分応えられていないのではないでしょうか?

集中と選択

既存の情報システムの運用・保守に割かれがちな人材をシフトして、目指すリソース配備の姿を実現しましょう。現状の把握と課題の整理を通して、目指す姿に向けてのアプローチと舵取りが重要です。

現状の把握とは、既存の情報システム資産の数々がどのような位置付けでビジネス貢献しているのか、開発・維持コストはどうかの評価軸で、ITポートフォリオモデルを活用し、可視化してみることです(ユニリタはITポートフォリオによる可視化ツール「Alfabet」と、技術支援サービスを提供しています)。

課題の整理は以下となります。

  1. 先ずは捨てる
    システムをやめた場合はどうか?
  2. 既存・新規にかかわらずどのシステムに集中すべきかを選択する
  3. 寄せる
    自社内や本社機構は勿論、国内外の生産・販売各拠点およびグループ子会社、海外現地法人含めて共通化できないか?
    ITや業務サービス提供する組織を編成、ここからのマルチテナント形式にて運営する
  4. 開発・維持コストを下げる
    自動化・省力化・セルフ化や、中長期スパンで考えた低コスト化への移行を検討する
  5. 可視化する
    具体的な対応についてのまとめを、情報システムありきでなくビジネスプロセスの面から可視化し、新しいITアーキテクチャにより変化するまたは変革できる姿を盛り込んで、ToBeモデルをまとめる(ユニリタは、業務履行データからAsIsモデルを自動生成→ビジネスプロセス可視化→ToBeモデルを定義するツール「ARIS」と、技術支援サービスを提供しています)。

目指す姿に向けたアプローチ

これまでのポイントをふまえて、目指す姿に向けたアプローチのひとつをご紹介します。

【1】標準的業務モデルの適用

・業務パッケージ(ERP等)の採用、導入
システムの維持コストが割かれるのは、基幹業務および管理業務である場合が多いため、これをパッケージシステムに切り替えることは有効です。業務によっては、クラウドサービスで提供されていますので、こちらへの移行は人材のみならず、インフラの運用・保守低減の面でも効果が期待できます。ある意味、オンプレミス型のERPパッケージ導入が流行した際の中長期スパンでのコスト削減策と同じ考え方です。

・クラウドサービスの採用、導入
組織間の業務迅速化のグループウェアや、各個人の時間有効活用に向けたPIMは、クラウドサービスで提供されているシステムを積極的に取り入れる事が有効です。
 
・オンプレミスとクラウドサービスをハイブリッドに活用
業務のFit&Gapにより複数のオンプレミスとクラウドサービスを並行して利用する場面が増えています。この際、各システムをよりシームレスに連携する事は大変重要です。特に重要なのは、SSO(Single Sign On)による、id/password管理でしょう。なぜなら各システムによってid/passwordポリシーが異なるため、管理が煩雑になるからです。

一例を挙げるならば、設定方法は”8ケタ以上英数混在で英大文字1文字以上使用”、password有効期間は”30日間”、変更時のルールとして”2. 3世代前までの同一パスワードは利用できない”といったもので、そのままではユーザ展開・運用に大きな支障をきたします。(ユニリタは、WebシステムのインテグレーションとSSOとして「infoScoop SSO」を提供しています)。

【2】現行実施内容の効率化、省力化

・改善余地の効率化、省力化
情報システムありきでなくビジネスプロセス可視化からのスタンスであれば、改善の余地が残されている場合があります。

・IT部門やIT子会社業務の運用のレス化
自動化やセルフ化により、仕事そのものを削減する事が有効です(ユニリタは、ITサービス自体の可視化を通じての自動化・省力化に向けたフレームワークとして「ASMO」を提供しています)。

【3】新しいITアーキテクチャ=次世代システム構築技法

・基盤の再構築で、サイロ化されたシステムのオーバーヘッドの極小化
システム要件や構築してきた経緯によりサイロ化されたシステムを、機能単位で再定義する事で、稼動するモジュールの部品化を進め、維持コストの対象となる開発成果物を絞れる構成へ移行する事が有効です。現状稼動するミドルウェアやアーキテクチャを寄せて行ける点でも効果が期待できます。

・さまざまなUI(User InterFace)への即応
Webインターフェースとスマートフォン・ネイティブアプリへの対応が必要となっています。デバイスの解像度によってのWebインターフェースと、ハンディフォンからウオッチ型や音声認識型のデバイスといったスマートフォンアプリでもそのデバイス形態によってのバリエーションが生じてきます。システムの部品化(API提供)を通して、自社製・他社製・公開型部品をサービスとして活用する事で、より便利な機能をマッシュアップにて提供し、そのシステム構築スピードの向上も図ることが可能です。

同時に、活用するサービスをリポジトリ化により登録・管理しマネジメントする事で、開発に携わる要員間での情報と開発ノウハウの共有を実現できます。

今後もハードウェア技術革新によるさまざまなUIの登場は容易に想像できますが、これらへの迅速なシステム構築対応も実現できます(ユニリタは、新しいITアーキテクチャ対応と部品化・サービスリポジトリ管理の“APIマネジメント” 実現ツール「webMethods」と、技術支援サービスを提供しています)。

 

“攻めのIT”と呼ばれる企業競争力アップにつながる最適で新しいITアーキテクチャの実現に向けてのシフトチェンジは待ったなしです。ITポートフォリオやビジネスプロセスの可視化などはあくまで前段階です。不可避なものですが、時間をかけていられる悠長さはありません。ユニリタは、これらの課題を解決するソリューションを提供し、お客様のIT投資に効果的なシフトチェンジをお手伝いします。

目指す姿に向けたアプローチ

これまでのポイントをふまえて、目指す姿に向けたアプローチのひとつをご紹介します。

製品・サービス

BPM(ビジネスプロセスマネジメント)ツール | ARIS

企業内の戦略・プロセス・ITの整合性を取りながら、 継続的な改善を進めるには、企業資産をより効果的に可視化、分析、共有する必要があります。ARISプラットフォームは、その実現のための方法論(メソッド)と基盤(機能群)を提供します。

 

情報活用の側面からワークスタイルの変革を支援する infoScoop

infoScoopは、「情報洪水からの脱却」 「情報へのスピーディなアクセス」を目的として開発した企業向け情報ポータル(EIP)です。
最新のinfoScoop Cloud Enterprise V4では、スマートデバイスにおける機能性と利便性をさらに高め、エンタープライズレベルの運用、管理を想定したセキュリティ機能の強化を図り、いつでもどこでも安全に必要な情報へ素早くアクセスできます。

 

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