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【2016年8-9月合併号】 “攻めのIT”の最大の推進力となる APIマネジメント ~次世代システムの構築に向けたアプローチ~

スマートフォンの爆発的普及により、スマートデバイスを活用したサービス提供やシステム構築が一気に加速しています。特に情報収集・コミュニケーションのための利用時間は、これまで首位を保っていたPCのブラウザ操作時間と逆転し、スマートデバイスが第一の情報操作窓口となっています。そのため、スマートデバイスを生かした便利で魅力的なサービスを発想・企画するスキルと、そのサービスをスピーディに提供可能とする仕組みが求められています。

効率的かつ迅速にサービスを立ち上げるには、「部品=API」を組み合わせ、作り込みを減らすことが有効です。本記事では、このAPIを管理・有効活用する「APIマネジメント」が、”攻めのIT※”を実現する1つのアプローチとなることを説明していきたいと思います。

※IT活用により、ビジネスに新しい価値を創出する、または市場競争力を強化すること

APIマネジメントとは

求められる変化への対応力

情報端末の主流がスマートデバイスへと移り変わっているなかで、ビジネスを支えるITシステムが新しいデバイスへの対応を求められることは必然とも言えます。近年では、メールでのコミュニケーションに代わり、スマートデバイスによるSNSを使ったコミュニケーションが当たり前のように行われています。つまり、利用者側はすでに新しいITとの関わり方を身に着けていると考えます。

ビジネスにおいても、このようなテクノロジーの変化の先を読み、提供するサービスをデバイスや利用用途・利用者にあわせて変化させていく必要があります。今まさに変化への対応力(柔軟性、迅速性)がITシステムに求められています。

目指すべき姿

顧客ニーズの変化に対応し、いち早く最適なサービスを提供していくには、顧客と接し、その変化を見ていることで現場から上がるアイデアとニーズを拾い上げ、企画・実現していく決断力と実行力が必要となります。

さまざまな選択肢のなかから、確実に顧客の心を捉え、ビジネスの成功に結び付く正解を探し当てることは非常に困難、かつ、勇気を伴います。まずは始めてみて、ユーザのニーズを取り入れながら、つど軌道修正を行い、正解へ近づけていくリーンなアプローチも必要です。そのために、APIとUI/UX を明確に分離し、スピードや柔軟性が求められるUI/UXの開発に注力するアプローチが必要です。

また、APIは、自社の情報を活用するだけではなく、パートナーとの情報授受やソーシャルな情報・機能の活用も行っていくことが肝要です。そのため、外部から提供されているサービスについても、データの意味や仕様を精査し、社内提供のAPIとあわせて、リポジトリで一元管理します。リポジトリで管理される資源は、必要に応じて社外公開も行います。

こういったAPIベースでの開発アプローチが、エンタープライズでは主流になってきます。APIは、セキュリティが保たれた状態であることは当然のことながら、いつ、どこから、どれだけの利用がされているのか利用状況もモニタリングできることが重要です。

モニタリング結果の情報を活用し、「いつ」、「どこで」、「誰が」、「どれだけ利用している/利用していない」を分析・評価します。次に提供するサービス、ビジネスロジック、UXに対する改善を実施します。

ビジネスモデル、ワークスタイルの変革へ

顧客体験向上、業務プロセスの自動化の2つ切り口で「APIマネジメント」がもたらす変革の事例を見てみましょう。

顧客体験向上

スマートデバイスは、企業と顧客のエンゲージメント(絆・愛着)を築くきっかけとなりえます。スマートデバイスを通じて顧客に新しい体験(便利、喜び、感動)を与えることで、顧客は有用性の高い情報を提供してくれます。例えば家計簿アプリを使うユーザは、すでに購買履歴、サービス消費の動向情報を家計簿サービスに蓄積しています。この情報を企業が入手することができれば、今までに無い試みができるようになります。

  • 顧客の詳細な購買動向を自社の製品・サービス改善のための研究資料とする
  • 顧客の位置情報やプロフィール情報と照らしあわせて、新商品/サービス、クーポン、キャンペーン、店舗などの情報を提案する

このように企業と顧客が双方向で協力することで新しい顧客体験を演出し、ビジネスの機会を創出できるようになります。これを支えるのがAPIマネジメントとなります。社内の商品情報、イベント情報などの既存データを外部連携するとともに、外部からAPIを通して提供される情報と組み合わせて新しい価値を創出します。

業務プロセスの自動化

営業マンや現地保守要員など、社外での活動を主としている担当者はスマートデバイスが主な操作端末となります。しかし、社内システムの業務情報は直接閲覧・操作できないため、ノートPC からVPN で接続、確認するなど、煩わしい対応を強いられています。

そんな時、API マネジメントを活用することで、

  • スマートデバイスの持つ位置情報
  • クラウド上のスケジュール情報
  • 社内システム上の顧客情報や拠点情報

などの情報を入手することができ、次の訪問先までの経路、目的地周辺の情報、ついでに顧客の購買履歴や、近隣の訪問先候補リストまで見ることができます。社内システムで管理するデータや機能の重要性を鑑みれば、このようにAPIをマッシュアップすることで、業務プロセスの劇的な変化を創出することも可能です。

ユニリタの提供する「APIマネジメント」は、『開発』『資源管理』『公開』『セキュリティ』『モニタリング』の5つの柱でしっかりと構築することで運用を支え、多様化する顧客ニーズに迅速に応えるとともに“攻めのIT” を強力に推進します。

担当者紹介

営業本部 ビジネスイノベーショングループ
セールスエンジニア

海老原 剛

メインフレームのオペレータから始まり、ITシステム運用のさまざまな現場業務を通じ、特に物流業務と帳票製品に関わる設計、開発、サポート、運用に永く従事してきました。これからもお客様のビジネス変革に寄与する提案をしてまいります。

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