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【業務課題解決ソリューション 解決編】今まで見えていなかった 業務データの価値を引き出せ!

前号の課題編では、強く俊敏な企業の意思決定をし続ける(豊富な経験と知識をもった意思決定者に依存するだけではない)ために、意思決定の品質を高めることができるデータ活用とその仕組みの重要性を説明しました。
この解決編では、データ活用による意思決定の成長プロセスを回すフレームワークと、”意思決定に必要なデータ”と”思考するための見せ方”を考慮したモニタリングシステムの設計コンサルティングの事例を紹介します。

データ活用プロセス

課題編の最後で説明したとおり、データ活用による高品質な意思決定プロセスを成長サイクルとして回していくために、「①気付き」、「②分析」、「③対処」、「④継続による醸成」という「データ活用のあり方」をフレームワークとして活用します。以下の図1にその関連を示します。
「①気付き」とは、事実を捉え、見えていない事象や問題に気づくことです。想定する事実が異なった場合、変化として認識し、目指す値とのズレを問題として捉えることができれば対応することができます。業務は「インプットしたデータが実行処理され、アウトプット(成果)を得る」構造であるため、その連鎖、因果関係を捉える「②(業務)分析」を行います。活用サイクルが回り、新しい指標の発見もある一方で、仮に想定と異なっているのであれば、足りない「①気付き」のため閾値(しきいち)の再設定が必要になります。「③対処」では、意思決定スピード向上のために意思決定プロセスを分解し、データによって自動化が可能な業務の効率化などを検討します。「④(データ活用の)継続による醸成」の仕組みは重要です。データ活用を開始できない企業では最初からデータが揃っていない場合も多いのですが、徐々にデータ活用のPDCAサイクルを回して新しい事実を発見することにより、必要なデータを揃えていくことが可能になります。

経営モニタリング設計支援事例

ここで事例として紹介する企業では、「サプライチェーン業務において経営モニタリングシステムを構築しているが、あたりまえの数値表示のみで意思決定に役立っていない」という課題を抱えていました。経営側からはビジネスに対してより有効なデータ活用環境を構築することを求められていましたが、必要なKPIが示されている訳ではなく、具体的な要求仕様もないという状況でした。そこで弊社は戦略フレームワークを活用し、経営の視点を分析することで、経営の意思決定に役立つデータを定義しました。また、どのように見せると経営は思考が働くのか、という観点で機能設計をおこない、“PSI(Production、Sales、Inventory)のバランスイメージ/指標”と“点と線(物流)イメージ/指標”(図2)から気付きを得られる、新たな経営モニタリングシステムの設計を支援しました。

まとめ

「データを活用するユーザとデータを管理する情報システム部門」、「ビジネスとデータ」、「業務間と組織」、「意思決定と因果関係」、「データと知識」…すべて”つながり”が大事です。難しい分析技術がなくてもデータ活用のスタートは可能ですが、最も大切なのは継続による醸成です。はじめはデータ活用が上手くできず効果が現れなくても、PDCAサイクルが回れば気付きによる新たな事実が見えてきて、自ずと結果はついてきます。まずはその第一歩を踏み出しましょう。

担当者紹介

株式会社データ総研
取締役 佐藤 幸征

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