すべての企業に「データモデリングのプロ」を
再び注目されている「データモデリング」

自社の競争優位の獲得に向けて、企業の内外に存在する大量のデータを適切に管理する「データマネジメント」の取り組みは一般化しつつあります。 しかし、メインフレームとリレーショナルデータベースが主流であった半世紀近く前から用いられてきたデータモデルは、「システム開発のために必要なドキュメントのひとつ」といった限定的なイメージが今でも残っています。複雑化するビジネスとテクノロジーを戦略に活かすEA(Enterprise Architecture)策定においてデータアーキテクチャの検討が重要成功要因であるように、現在ではデータ活用のための情報系データモデリング、マスターデータマネジメントに代表されるデータ統合やデータ流通基盤(データHUB)のためのデータモデリング、メタデータ管理のためのデータモデリングなど、モデルそのものの利用局面はデータマネジメント全般にわたっています。
「データモデリングのプロ」が果たす役割
データモデリング自体は特殊な技術ではありませんが、データが非常に抽象的な(データは実際には触れることができず、捉えどころがない)存在であるために、組織横断、グローバルレベルでの情報活用、外部データの活用において、「顧客データはこういうもの、商品データや受注データとはこういうもの」と定義し、それを共有しながら業務をしていたとしても、ステークホルダー間では細部の認識に「差」が存在します。その「差」をデータモデリングによって明らかにし、課題を調整し、本来のあるべき姿に落とすファシリテーションが「データモデリングのプロ」に求められる重要な役割となります。
データモデルに必要な要素
では、データモデルにはどんな要素が記述されるべきでしょうか。答えは非常にシンプルです。表記法やツールに依存することなく、どんな局面であっても「エンティティ(管理対象)」と「リレーションシップ(エンティティ間の関係)」の2つを押さえれば良いのです。


データモデリングで求められるスキル
前述のようにモデリングで押さえるべき要素は2つですが、データモデリングを進めるにあたり、現状調査ステップ、課題抽出ステップ、課題解決ステップそれぞれで求められるスキルが異なるため、データモデリングは”職人技”であるともいえます。一般的に職人技は、「手法や手順」、「ポイント」、「成果物」が明確でなく、何をどう進めれば良いかがわからないため、習得には相応の時間を要します。データモデリングにおいても実務の中でしか得られない経験、ノウハウはあります。しかし、事前にやるべきことを学習できれば遠回りはしなくて済みます。
次にデータ総研が提供するその教育プログラムをご紹介します。
「どう実務に適用するか?」を中心に教育する「データモデリングのプロ養成プログラム」
データ総研では、これからのデータモデリング教育を考えるにあたり、実務でデータモデリングを適用していただくためにどういうカリキュラムを用意し、受講者にどう臨んでいただくべきかを検討しました。そして、初めての実践の場でも正しいモデルをアウトプットできるスキルを身に付けていただくための新しい教育プログラムを開発しました。


- データモデリングⅠコース
データモデリングの根底にあるDOA(Data Oriented Approach)の考え方、データモデリングの詳細な文法、および分析手順について学んでいただきます(事前学習、事前課題あり) - データモデリングⅡコース
実務でデータモデリングを活用していくことを前提に、プロジェクトチーム内での共通認識の合わせ方、空中戦になっている会議のファシリテート、業務課題の抽出や新規業務設計の進め方を学んでいただきます(事前学習、事前課題あり)
最後に
詰め込み式や知識を付与するだけの研修では人は育ちません。ビジネスの現場ではまだ見ぬ課題をどう乗り越えるかが求められます。皆様の企業内にも”データマネジメントをリードする「データモデリング」のプロ”を育てていこうではありませんか。
担当者紹介

株式会社データ総研
取締役 エグゼクティブシニアコンサルタント
小川 康二