システム開発の新たな選択肢|株式会社アーク情報システム様

企業ポータルをプラットフォームにしたシステム開発で”小さな開発”を実践
株式会社アーク情報システムは、1987 年の創業以来、エンジニアリング分野での信頼と実績をベースに、変化し続ける環境に対応するべく常に必要とされる最適なソリューションとサービスを提供し、お客様の課題解決とビジネス革新に貢献し続ける独立系ソフト会社です。
導入製品・サービス
導入メリット
- 各ガジェットのアクセスログを取得することで、機能やサービスごとの利用頻度を把握することが可能に
- infoScoopを利用したガジェット開発により、非常に早く、手軽にシステム開発することが可能
背景
クライアント企業様のWeb システム開発案件
「infoScoop」はかなり以前から知っていたのですが、当時から、「infoScoop」が持つガジェット連携というコンセプトに興味を持っていました。これは、システム連携をシステムのバックエンドではなく、ブラウザ上のガジェットを通じルーズにシステム連携する機能で、この特徴的なプラットフォーム上に対し何か効果的な利用方法はないかと考え、「infoScoop Open Source」などを利用し自社製品との連携検証などを行ってきました。
そんな折、2013 年9 月、今回のクライアントである株式会社マーキュリー様からシステム提案の依頼を頂きました。
マーキュリー様の提供する「リアナビ」は、2009 年よりサービスを開始した不動産業向けクラウド型情報ポータルサイトです。
「リアナビ」ではGoogle マップと連携し、物件情報などを地図上にマッピングする機能を有していますが、提案時はGoogle が2014 年9月をもってサービスを停止した「Google Maps API for Flash」を利用していたため期日までに早急にシステムを再構築する必要がありました。
要件としては、Flash の廃止とJavascript やAjax などオープンなアーキテクチャを採用し、今後のシステム環境に柔軟に対応することができること、そしてFlash で実現しているブラウザ上のウィンドウ間でデータ連携し情報の表示を行うといった現行の機能を100% 再現できることでした。
このような要件のもと、「リアナビ」の画面を見た瞬間、これは「infoScoop」が有効に利用できると確信し提案することを決めました。
選定理由 クライアント(マーキュリー様)の評価
マルチデバイスに対応

株式会社アーク情報システム
ビジネスクラウドイノベーション部
担当部長
田中 豊久 氏
マーキュリー様では他に数社の提案を受けていたようですが、最終的に当社の提案を選んでいただいた理由としてタブレットやスマーフォンなどのマルチデバイス対応が大きかったとお聞きしています。
以前のシステムではFlash を利用していたため、タブレットなどでは動作しませんでした。
企業ポータルである「infoScoop」をベースに開発したことで特にコンテンツのマルチデバイス対応をすることなく、自動的にデバイスごとに最適化できることは大きなメリットだとお考えいただけたようです。
ガジェットによる小さな機能を集約するということで、様々なアイデアが出てく るということを体感しました。infoScoop を多くの開発ベンダーが様々な用途で カスタマイズして使えるようになると良いですね。(田中氏)
導入効果① クライアント(マーキュリー様)の評価
機能やサービスごとのアクセスログを取得

株式会社アーク情報システム
ビジネスクラウドイノベーション部
グループリーダー
篠原 幸太 氏
2014 年9 月に「リアナビ」のカットオーバーを迎えましたが、マーキュリー様にはご満足いただけたと考えております。
デザイン面では以前の「リアナビ」を再現することができ、ユーザインターフェースの標準化をすることでユーザの操作性の向上を図ることができました。
また、各ガジェットのアクセスログが取得可能となりました。これにより、今までできなかった機能やサービスごとの利用頻度を把握することが可能となり、今後の開発・拡張計画の指針となっています。
そのほか、以前は機能追加や障害対策などのシステムメンテナンスのたびに数時間単位でサービスを停止する必要がありました。しかし今回のガジェット連携によるシステム構築を行ったことにより、機能ごとの影響範囲を最小限に抑えることでメンテナンス性が向上しました。
現在ではサービスを停止することなく、システムメンテナンスが可能となり、ノンストップでのサービス運用を実現しています。
導入効果② 開発者としての評価
システム開発の新たな可能性 ガジェットごとの”小さな開発”
今回、「infoScoop」の大きな特徴でもあるガジェット連携によりシステム開発を行うことでシステム開発の新しい可能性を感じました。
これからの情報システムは、ユーザごとのニーズに最適な専門性の高い機能(ソリューション)が求められます。しかも、そのニーズは目まぐるしく変化し、その変化にシステムは対応しなければなりません。
「infoScoop」をプラットフォームにしたシステム開発では、ユーザ管理や画面描画など、システムの基幹的部分を「infoScoop」の基本機能より実現し、システムが必要とする機能のみをガジェット開発により実装することで、非常に早く、手軽にシステム開発することが可能になります。すぐに開発を始められる手軽さが大きな魅力だと思います。
さらに「infoScoop」ではオープンなアーキテクチャを採用していることから、先鋭的な技術との親和性に優れ、システムに容易に実装することが可能です。
「新しいアイデアを迅速に”形”に表すことができる」、そんな可能性を「infoScoop」の利用したシステム開発に感じています。
開発者の育成にも効果的

infoScoopを利用したガジェット開発
ガジェットという小さな機能の集合体となったことで、開発に携わったメンバーからもたくさんのアイデアが出てくるという効果がありました。これによりメンバーの育成にも一役買えているというのが良いと考えています。
今後のIT 業界では技術者の育成は急務だと思います。そのためには、技術者がすぐに使えて簡単に試すことができる環境が必要です。Try&Error を繰り返すには、ガジェットという独立した小さな機能が果たす役割は想像以上に大きかったと思います。
今後の課題
クライアント(マーキュリー様)の課題
今回、構築された「リアナビ」からガジェットごとにアクセス権限を設定することが可能になり、より細かなアカウント管理が可能になりました。
マーキュリー様でも、この機能を利用しアカウントごとのカスタマイズした画面を提供するパーソナライズや、有償ユーザと無償ユーザに対して提供するコンテンツを分けるなど、サービス内容を区別することでより多様なユーザニーズに対応することができる運用を検討しています。
開発者としての課題 更なる適応範囲の拡大
今回、「infoScoop」を基盤にしたシステム開発を体験したことにより、その開発生産性の高さを実感しました。
これから、さらに経験を積むことで、より効率よく短納期でシステム開発を行うことが可能になるのではと期待しています。
意外な発見として、Flash で作成されたWeb システムのマイグレーションに向くのではないかと考えています。Flash のActionScript とJavaScript は共通点が多く、大きな負荷がかからず移植が可能でした。
今後、モバイルファーストの時代になることでFlash からのマイグレーション案件のニーズにも対応できるのではないかと考えております。
このように様々なWeb システム構築の課題に対して「infoScoop」による新しい技術の導入を行い、今までではできなかった課題解決を目指して積極的に採用していきたいと思います。
すでにいくつかの案件を提案中ですので、また新しい事例の報告ができるといいですね。
株式会社アーク情報システム
- 設立:1987年10月14日
- 従業員数:130名(2014年10月1日現在)
- 資 本 金:3億600万円(2014年10月1日現在)
- ホームページ : http://www.ark-info-sys.co.jp/
