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Case

導入事例

COBOL からの脱却!!帳票基盤オープン化への挑戦|株式会社香川県農協電子計算センター様

COBOL からの脱却!!帳票基盤オープン化への挑戦|株式会社香川県農協電子計算センター様

システム再構築でパフォーマンスが格段に向上

株式会社香川県農協電子計算センターはJAグループ香川の情報処理センターとして、共用ネットワークシステム、信用事業システム(全国信用システムとの中継、補完システム、県独自システム等)、および関連団体システム(人事・給与システム、イントラネット等)システムの開発・保守・運用管理を行い、JA香川県の販売・購買システム等の運用管理を行っています。

導入製品・サービス

導入メリット

  • ETLツールの利用により、スムーズなデータ移行を実現
  • システム再構築でパフォーマンスが格段に向上

背景

脱メインフレーム、オープン環境へのマイグレーション

脱メインフレーム、オープン環境へのマイグレーション

株式会社香川県農協電子計算センターでは、1981年から県ホストコンピュータ(メインフレーム)上で香川県内JAの信用事業オンラインシステムを稼働させ、2002年からはJAバンクの全国統一システム「JASTEM」へ移行し、移行できなかった県独自帳票の作成等を県信用システムとして運用してきました。

当該システムの中でも口座取引履歴の出力依頼は、「JASTEM」へ移行するまでに蓄積された4億件以上の取引履歴データを格納した磁気テープ(CMT)からCOBOLアプリケーションにより長時間かけて対象データの抽出を行い、口座取引明細書を作成していました。

香川県下にあった46JAが合併して1JAとなりましたが、多数のCMTが合併前のまま散在しており、店舗から口座取引明細書の出力依頼を毎日のように受けて長時間のバッチ処理を行うため、運用コストが問題となっていました。また、COBOLによるプログラム開発において、要員不足が発生した場合に外部要員の確保と高いコストが問題となっていましたが、メインフレームを使い続けていました。
しかし、メインフレームの周辺機器(FD、CMT、CLP、およびデータ伝送装置等)の老朽化と、さらに昨今のオープン化の流れの中で、社内に増えてきたオープン系システムとのデータ連携などに不都合が生じていました。そこで、2012年にメインフレームのオープン系サーバへの移行を決定しました。

オープン化に伴う主な課題であったデータのコード変換とCOBOLで開発された業務プログラムの再構築においてETLツール「Waha! Transformer」を導入し、ノンプログラムの開発体制を実現、さらにCOBOLプログラムの中で帳票系業務プログラムのマイグレーションと、取引履歴検索システムの構築に帳票 & BIツール「Report & Form Warehouse」を利用することで高い開発生産性、保守性、拡張性の確保と開発コストの削減を実現しました。

選定理由

業務プログラム刷新時のデータコード変換や、還元データ加工、データ集計等で活用するETLツールの選定にあたり、各社のトライアル版を入手し評価しましたが「Waha! Transformer」は操作性に優れ、インプット・アウトプットファイル設計書(Excelシート)から簡単にデータ情報を取込むことができました。

そのため、COBOLからの移行が非常にスムーズであり既存の設計書が活用できたため、保守性を損なうことが無く設計開発の時間を短縮できることが決め手となりました。

また、「Waha! Transformer」は高速で変換抽出を行いDBに直接書き込めるため、大量の取引履歴データ移行にも最適でした。一方、口座取引明細書は、オープン化に合わせて、DB化した取引履歴データを店舗からBIツールにより検索し、定型帳票を作成する取引履歴検索システムとして再構築することになりました。

今回の再構築時の要件として以下の4つがありました。

  • 帳票数:52帳票
  • 店舗数:約200店舗
  • DB:4億件以上のデータ検索が短時間で可能
  • 処理方法:各店舗から検索して帳票を作成して顧客へ交付

選定にあたり色々なツールを検討しましたが、目的が大量のDBから、定型検索、定型の業務帳票を作成することであり、帳票に定型検索などの簡易分析を可能にするBI機能が付加された「Report & Form Warehouse」が他のBIツールよりも費用対効果が優れていたため、導入を決定しました。

導入効果

ETLツールの利用により、スムーズなデータ移行

株式会社香川県農協電子計算センター

株式会社香川県農協電子計算センター
業務部長
阿部 哲也 様

オープン環境への移行時、「Waha! Transformer」を利用したことでデータの移行作業が非常にスムーズに行えました。

保管データの文字コードをメインフレームのEBCDICからS-JISへのコード変換、並びに、「JASTEM」専用の外字コードを含むS-JISコードからのコード変換が課題となっていましたが、「Waha! Transformer」では「JASTEM」コードが実装されており効率的にコード変換を行うことができました。 さらに、「JASTEM」還元データの取込みには、信用補完パッケージが提供されフラットファイル作成、DB登録などを容易に行うことができます。

取引履歴検索システムでは、導入以前の環境に比べアウトプットのスピードが格段に向上したことで、お客様をお待たせすることなく情報提供を行うことが可能になりました。(阿部様)

システム再構築でパフォーマンスが格段に向上

また、「Report & Form Warehouse」を利用した帳票基盤と取引履歴検索システムでは、レポート、帳票を1つの基盤で一元的にカバーしウェブ・レポートを簡単かつ迅速に作成でき、入力画面を独自開発し、シームレスに呼出すことができるため、BIツールとは思えないオンラインシステムを構築することができました。業務帳票等の基盤ツールとして活用することが可能となり、BI機能を利用した多彩なレポート作成や情報活用も実現できるため、開発範囲が広がりました。

「Report & Form Warehouse」の特徴的な機能として、多彩なレポート表現、ダイナミックなレポーティング機能、セキュアで分かりやすいレポート・ポータル、二次利用を助ける出力/保存オプションがあり、目的に応じて機能を活用することが可能となりました。

取引履歴検索システムでは、導入以前の環境に比べ、アウトプットのスピードが格段に向上しました。今までは顧客の依頼が発生するとシステム要員1~2人がアサインされ、検索までに半日、実際に顧客にデータを交付するまで1週間ほどの時間がかかっていました。

しかし導入後は、受付担当者がクライアントから、検索キーを入力するとリアルタイムに検索結果が確認でき、内容を確認後、取引明細書を印刷してお客様へ交付することが可能になりました。

導入後は、リアルタイムに検索結果が確認でき、取引明細書を即時交付を実現

導入後は、リアルタイムに検索結果が確認でき、取引明細書を即時交付を実現

導入後は、リアルタイムに検索結果が確認でき、取引明細書を即時交付を実現

今後の課題

更なる社内利用の促進へ

今回のオープン化により、かねてからの課題であったMO、CD、DVDなどのオープン系メディア機器の対応、磁気ディスク装置(HDD)容量の拡大なども解決しました。
新たに移行、構築したシステムは以前と比べ、パフォーマンスが劇的に向上し、メンテナンスの生産性と拡張性が改善しました。

今後の課題としては、いまだ継続利用しているCOBOLアプリケーションの効率的な保守管理を行うため、「Waha! Transformer」や「Report & Form Warehouse」を利用したアプリケーションへの移行を進めるとともに、新規処理の開発では積極的に利用を推進してきます。

また、2015年7月のWindows Server 2003サポート終了に伴うシステム移行を検討する必要があり、このシーンでも「Waha! Transformer」と「Report & Form Warehouse」を有効活用することができると期待しています。

株式会社香川県農協電子計算センター(略称JA香川電算センター)

  • 設  立:昭和44年8月8日
  • 従業員数:37名(出向・嘱託・臨時を含む)(平成26年7月1日現在)
  • 資 本 金:4億8千万円
  • ホームページ : http://www.cnt-kw-ja.co.jp/
株式会社香川県農協電子計算センター(略称JA香川電算センター)

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